自慢話をする

自慢話をする人の特徴・心理・対処法

自慢話をする

サラリーマンなら出世したこと、子供ならもらったお年玉の金額、おじいちゃんならゲートボールの腕が上達したことなど、老若男女うれしいことがあると誰かに自慢したくなるものです。

専業主婦ならママ友とのお茶会で夫や子どもの自慢話を繰り広げることもあるでしょう。

さて、今回紹介するのは、今年入社したばかりのJさんです。

Jさんは一見、上品なお嬢様の印象です。

事実、Jさんの父親は広告代理店の社長をいるしているそうで、ハイレベルな自慢話ばかりしてきます。

「このバッグはセンスでいいでしょ。ルイ・ヴィトンなんだけど、20万円したんだ。」

「テレビに引っ張りだこの某社長がディナーをおごってくれたんだよ。」

「この前の連休は家族とハワイへ行って来たの。ハワイに行くのはこれで5回目。」

「週末は軽井沢の別荘で家族と過ごしたよ。」

といった具合です。

Jさんは他人の自慢話はあまり聞きません。

他の人が自慢話を始めると、Jさんは負けじと対抗意識を燃やして、いつの間にか自分の自慢話に話題を持っていきます。

最初のうちは社員はみんな「へー、すごいね。羨ましい」と口を揃えて言っていましたが、日が経つにつれて自慢話が鼻に付くようになりました。

一方、肝心の仕事の方はというといまひとつ。

Jさんは一流大学を卒業しているものの、事務処理能力がズバ抜けて高いわけではありません。

それでも素晴らしい企画を提案するのなら、一目置かれるのですが、Jさんの企画はどこかで見たようなものばかりです。

自慢話をする人の特徴

・自分に自信がある

・一人ぼっちでいるより大勢でいるほうを好む

・自分大好き

・周りの空気が読めない、または気にしない

・常に誰かにかまってほしい

・負けず嫌い

・社交的である

自慢話をする人の心理

自慢話が多い人は「承認欲求」が強いのが特徴です。

承認欲求とは

・注目されたい

・認められたい

・自分のすごさを知ってほしい

・ほめてほしい

・がんばっているところを見てほしい

といった欲求です。

もし社会的な偉業を成し遂げれば、世間から勝手に賞賛されるので、自分から言わなくても承認欲求を満たすことができます。

しかし、ささいなことや個人的なことであれば世間から賞賛されることはありません。

裏を返せば自慢話ばかりする人は、承認欲求が満たされていないから自慢話をするのです。

自慢話が多い人は「すごいね!」「いいな」などと言われることを期待しています。

自慢話をして注目されることで、自分は価値のある人間であることを確認したいのです。

自慢話をする人の対処法

共感する

自慢話ばかりする人はある意味扱いやすい存在です。

話を聞いて持ち上げるだけで相手は満足するからです。

目上の人に自慢話をされたら、話の内容に興味があるように見せながら、適度にあいづちを打ちましょう。

ときには「へぇ!すごーい!」とオーバーな反応をすると、満足するので自分に対する印象が良くなります。

他愛ない自慢話でもきちんと聞いて相手を立てることが円滑な人間関係を築くうえでは大切なことです。

人の自慢話を不快に感じないようにする

他人の自慢話を聞くと、正直「またか」と思ってうんざりすることもあるでしょう。

それでも自慢話をする人は、自分の話を聞いてほしい、認めてほしいことの表れです。

自慢話ばかりする人は、自分から言わなければほめられることがない小者です。

過去の栄光ばかり自慢する人は、今現在自慢することがない哀れな人です。

そう思うと不快な気持ちもなくなります。

自慢話を切り上げたいとき

他人の自慢話を切り上げたいときは、「そんなことを自慢されても羨ましく思ってないよ」とアピールすると良いでしょう。

・自慢話をされたら「それくらい誰でもできるよ(誰でも同じものを持っているよ)」と言って相手の自慢話がたいした価値がないことを暗に伝えましょう。

・職場で「俺のおかげだろ」と自慢する同僚には「あなたもがんばったけど、ほかの人のフォローがあったおかげだよね」と言いましょう。

・昔の成功話をされたら「すごいですね。それで今はどうなんですか?」と聞きましょう。

・海外旅行の自慢をする人には「飛行機が怖いから海外には行こうとは思わない」と言いましょう。

自慢話を切り上げるもっと効果的な方法は「目を合わさない」「相槌を打たない」など相手の自慢話に興味がないフリをします。

相手は気づいて自慢話をやめてくれます。

ただし、このやり方は相手の心証が悪くなる可能性があるので最終手段として取っておいたほうがいいでしょう。

自慢話には2種類のタイプがある

1つは聞き手が決してマネすることができない自慢話です。

話し手は羨望の目で見られたいから自慢話をします。

そして「あなたにはできないでしょ」と優越感に浸ります。

聞くほうは面白くない、退屈である、イライラします。

2つ目は、聞き手にとってためになる自慢話やうらやましくもありながら同じことができそうな自慢話です。

聞くほうはあやかりたいという気持ちになるので、興味を覚えて食いつきます。

というわけで、自慢話をするのならできれば相手にとってもメリットがある話をしたいものです。