大人げない
大人げない人の特徴・心理・対処法
あなたの職場に「大人げない人」はいませんか?
大人げない人は自分の感情で動くことが多く、会社もその日の気分で休むこともあるので仕事上はあてにならない人です。
大人げない人はどうして子供のような行動をとるのでしょうか?
今回は大人げない人の特徴や心理、対処法について考えてみましょう。
Contents
大人げないとは
「おとなげない」を辞書で引くと以下のような説明があります。
「大人らしい思慮分別に欠けている、幼稚でみっともない様子」
「大人気ない」という文字が示す通り、大人らしさがないという意味が含まれています。
大人気ないと同じような意味の言葉には「たわいない」「無分別」という言葉があり、「思慮や分別がない」という共通する意味が含まれています。
つまり大人げない人というのは大人としての思慮や分別に欠けた、幼稚な人ということになります。
大人げない人の特徴・心理
それでは大人げない人の特徴や心理から考えてみましょう。
自己中心的
大人げない人の第一の特徴は自己中心的であるという点です。
大人気ないというのは幼稚で子供っぽいという意味が含まれるので、子供のようなわがままが特徴であることは否定できないでしょう。
大人げない人は自分の思い通りにならないと機嫌が悪くなります。
子供が好き嫌いを素直に表現するのと同じように、大人になっても感情をそのまま表現するのが大人げない人の大きな特徴です。
たとえば職場では嫌いな人がいたとしてもそれを素直に表現するというのは大人の対応でははありませんね。
しかし嫌いな人が出席するから飲み会に参加しないといったことを平気でするのが大人げない人です。
感情をそのまま表に出す
大人げない人は喜怒哀楽といった感情をストレートに表現するという特徴があります。
人としては感情をそのまま表現するというのは必ずしも悪いことではありませんが、社会人としては厄介で扱いにくい人という評価になるでしょう。
ある意味ではとてもわかりやすい人ですが、わかりやすい人が扱いやすいとは限りませんね。
特に怒りや悲しみを所構わずストレートに表現されては周囲が迷惑するのは目に見えています。
職場という場所であれば、周囲の人間関係以上に仕事そのものにも悪影響があるのは間違いありません。
感情で仕事を休む
感情をストレートに表現する大人げない人は、感情で仕事をよく休むという特徴があります。
体調が悪くて仕事を休むのであれば周囲は納得するでしょうが、昨日仕事で失敗してしまったので気分が乗らない、といった理由で仕事を休まれるのは周囲にとっては大きな迷惑です。
確かに法律上は有給休暇をとるのに理由は問われないので、その日の気分で休んでもいいと考える人もいるでしょう。
しかし会社は繁忙期などの理由があれば有給を拒否できる権利があります。
そのため休むときには事前に連絡をして許可をとるのが常識となっているのです。
その日の気分で急に休むことを認めてしまっては、休んでいない社員に大きな負担がかかることは社会人であれば理解できるでしょう。
大人げない人は自分の感情を優先しているので、周囲の迷惑などはまったく気にしていないのです。
自分の欲求を優先する
大人げない人が会社を休む理由として感情的な理由を挙げましたが、もうひとつ自分の欲求を優先させるために休むという特徴もあります。
会社を休んでバーゲンセールに行く、新型ゲーム機を買うために並ぶといったことはその代表的な例でしょう。
子供が学校を休んで同じことしたいという場合は一般的に親が止めることを、社会人が平気でしてしまうのです。
むしろ親の束縛がなくなった子供が行動していると言ってもいいでしょう。
自分が正しい
大人げない人は自分が正しいと信じているので、他人の意見を聞いたり、他人の考えを認めたりということはしません。
大人げない人が自分の考えが正しいということを論理立てて周囲に説明できるのであれば別ですが、周りが納得するような根拠もなく自分の意見を通そうとします。
だれでも自分の意見が正しいと思うことはありますが、それでも自分では思い至らないことがあるという可能性がある限り、他人の意見にも耳を傾けるのです。
大人げない人は他人の意見を聞こうともしないので、決して自分の意見を曲げるということはありません。
すぐに人と張り合う
大人げない人は人に負けたくないという気持ちが強いせいか、すぐに人と張り合います。
仕事でも恋愛でも人を勝手にライバル視して対抗心をむき出しにするのです。
感情をそのまま出す、他人に負けたくないといった子供っぽさがそのまま出た部分と言えるでしょう。
他人に対抗心を感じたりライバルを持ったりすることは悪いことではありません。
むしろそうした対抗心が自分の成長を促すということはよくあることです。
問題は人と張り合う理由が自分は相手よりも優秀であることを示したいための行動である点と、自分で勝手にライバル視して相手を執拗に攻撃する点です。
対象となった人にとっては、わけもわからず混乱する要素が多いことでしょう。
空気が読めない
空気が読めない人というのは自分中心で物事を考えてしまうため、周囲への配慮や周囲の考えを察することができない人です。
大人げない人は空気が読めない人の典型的な例ということができるでしょう。
職場の会議の場では、大人げない人の空気の読めなさが如実に現れます。
職場の会議ではいろいろな意見を出し合って、会社の方向性を定めることや、問題解決のための方法を探すために行います。
つまり様々な意見を出し合うことが重要なのですが、大人げない人は自分の意見が絶対だと思っているので、周囲の空気を読まずに自分の意見を主張してしまいます。
さらに自分の意見が通るまで次に進もうとしないので、会議の進行自体も妨げることになります。
感情を抑えられない
大人げない人は自分の感情をストレートに表現してしまいますが、それは自分の感情を抑えられないということにもつながります。
たとえば職場の上司は部下が失敗したときには、叱るのは当然ですが同時に同じ失敗を繰り返さないように指導します。
つまり一般的な上司は部下に感情的に怒りをぶつけることはありませんが、大人げない上司の場合は部下への指導以前に部下が失敗したことに対する自分の怒りを抑えきれずに叱責してしまいます。
その怒りは物に当たるといった暴力的な行為にまで発展し、部下の指導なとということからは程遠い結果となります。
無責任
子供の行動には法律的にも責任が問われませんが、その代わり成人するまでは親が責任を持つことになっています。
大人げない人は子供のまま成長せずに大人になってしまったような人ですが、子供のままなので自分の行動に対する責任ということまで考えていません。
子供のように自由気ままに振る舞っているだけなのです。
しかし社会に出たら自分の行動に責任をとることが必要になります。
子供のときのように権利ばかり主張して義務を果たさないというのは社会人として許されることではありません。
もちろん法律に違反した場合は罪に応じた罰を受けることになりますが、法律違反までいかないような行動に対しても責任をとる必要があるのは言うまでもないことです。
特に職場での行動は法律だけでなく就業規則によっても制限があります。
また、社会人には常識や道徳という縛りもあることを忘れてはいけません。
もし自分の上司が大人げない人であれば、部下が失敗したときには上司も責任を負うというルールを無視して責任逃れをすることでしょう。
相手の気持ちを考えない
子供のときは肉体的にもそうですが、精神的にも未熟な状態なので相手の気持ちを理解するということができません。
しかし成熟するに従って相手の気持ちを理解することが必要になるので、自然に相手の気持ちがわかるようになります。
しかし子供のまま体だけ成長した大人は相手の気持ちを理解することができないままの状態です。
その結果自分のことしか考えられない大人げない人になってしまうのです。
大人げない人の対処法
大人げない人の特徴や心理がわかったところで、対処法も考えてみましょう。
完全に否定しない
大人げない人は自分の感情だけで話をするので周囲の人からすると全面的に比定したくなるようなことばかりかもしれません。
大人げない人の意見を全面否定するというのは、こちらも大人げない対応をするということと同じです。
相手は子供だと考えて全面否定はせずに、理解できる部分だけでも肯定しながら意見を聞いてあげましょう。
相手が大人げない人でなくても自分の意見を全面否定されれば、いい気分にはならないでしょう、 まして中身が子供の大人であれば、ますます感情をこじらせることは目に見えています。
大人げない人に対しては大人げのある対応を心がけましょう。
具体的には大人げない人の話をすべて聞いてから、正しい部分は肯定し間違っている部分についてはなるべく感情ではなく論理的に説明してどこが間違っているのかを指摘してあげましょう。
深い付き合いをしない
大人げない人とはあまり深い付き合い方をしないほうが無難です。
特に職場ではプライベートの付き合いはなるべく避けて、仕事での付き合いに徹しましょう。
大人げない人に対処する方法はあっても、大人げない人の性格を根本から直すというのは第三者にできることではありません。
対処方法を実行したとしても対処する側にストレスなどの負荷がかかることは間違いないのです。
そのためできる限り距離を置くことが大人げない人への対処法の第一歩です。
相手を褒める
大人げない人は文字通り中身が子供だと考えて対処してみましょう。
子供は褒められることが大好きです。
大人げない人に対しても子供と同じように、少し大げさなくらい褒めることで相手の気分を良くします。
大人げない人が厄介なのは感情の通り動いてしまうということなので、ぴらすの感情を保っていればそれほどひどいことにはならないはずです。
そのためには相手を褒めて気分を良くするというのは効果的な対処方法のひとつです。
大人げない行動をしないためには
自分自身が大人げない行動をしたことがあるという自覚がある人や、職場で大人げないと思われたくないという場合は、大人げない行動をしないように注意する必要があります。
寛容な気持ちで接する
人がだれかを大人げないと感じるケースは、ちょっとしたことで目くじらを立てたり感情的に反応したりという場合ということがほとんどです。
「何をムキになっているのだろう、大人気ない」と思ってしまうようなケースです。
たとえ普段のあなたがいわゆる「大人げない人」ではなかったとしても、そうした言動をきっかけに大人げない人として認識されては困りますね。
職場で上司という立場であれば、いつも部下を大声で叱っていたり、感情的に怒鳴っていたりすれば大人げない上司と言うレッテルを貼られてしまうでしょう。
それを避けるためには人に対して寛容さを持つようにしましょう。
小さいことや細かいことは笑って済ませるようになれば、大人げないと言われることはなくなります。
感情を抑える
子供ができないのは自分の感情をコントロールすることです。
これができないため感情や欲望の赴くままに行動してしまい、大人が同じ行動をすると大人げないと言われるのです。
特に喜怒哀楽の中でもマイナスの感情をストレートに表現してしまうことは慎みましょう。
感情のコントロールというのは簡単ではありません、世の中の一般的な社会人のほとんどができていることだと考えると不可能ではないでしょう。
マイナスの感情が湧き上がってきたら以下のことを試してみましょう。
・表情を穏やかにしてみる
・深呼吸をする
・客観的に自分を見る
・他のことを考えてみる
・自分の感情を考えてみる
強い感情でも6秒間抑えることができればその感情は消えてしまうとも言われています。
上記のことを試して6秒間感情を発散することを我慢できれば、感情の抑制がうまくいく可能性があります。
一度試してみましょう。
つまらない競争心を持たない
競争心自体は人の成長にとって必要なものですが、競争する必要のないことに対して競争心を抱くというのは子供っぽさの現れです。
その競争をすることで自分自身が人間として、あるいは仕事上で成長できるかどうかを考えてみましょう。
たとえばブランド物のバッグを持っている人に競争心を抱いて、自分も対抗してより高価なバッグを買うことは人としての成長には関係ないつまらない競争心です。
こうしたつまらない競争心を捨てるだけでも大人気ないという評価を避けることができます。
言い訳をしない
自分が失敗をしたときやだれかに迷惑をかけたときに、素直に謝らずに言い訳をする人は典型的な大人げない人です。
子供は言い訳をすることで自分は悪くないということを主張します。
しかし社会人は自分の失敗を素直に認めた上で、失敗した後にどう行動するかが求められます。
これができない大人は大人気ないという評価をされます。
失敗やミスをしたときは言い訳をするよりも、その後どうすれば失敗を取り返せるのかを考えましょう。
まとめ
大人げない人が職場に一人でもいると職場の雰囲気だけでなく人間関係にも影響がありますね。
職場にいる大人げない人への対処だけでなく、自分が大人げないと思われないためにも、その特徴や心理を学んでおきましょう。
この記事が大人げない人にならない役に立てば幸いです。
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