話の腰を折る
話の腰を折る人の特徴・心理・対処法
皆さんは人の話の腰を折ったり、折られたりしたことはありますか?
せっかく話が盛り上がっているのに、突然会話に割り込んで自分の話を始める人に閉口した経験はだれにでもあるのではないでしょうか?
なぜ話の腰を折る人がいるのか、話の腰を折られるとなぜいらいらしてしまうのでしょうか。
今回は話の腰を折る人の特徴・心理、対処法について考えてみましょう。
話の腰を折るとは
話の腰を折るというのは人が話をしているのを遮って自分が話し始めることです。
腰というのは人間の体を支えている重要な部分なので、腰が折れてしまうとまともに生活ができなくなります。
つまり話を途中で遮って別の話をすることは、その会話がポッキリと折られてしまって、立ち上がれなくなるという意味になります。
その会話そのものを潰してしまうという意味になるのです。
どうしても会話の途中で話さなければいけないときは「話の腰を折ってすみませんが・・・」といった前置きをしてから話すのが常識です。
しかし話の腰を折ってしまう人の大半は、こうした前置きもなく平気で話を切り替えてしまいます。
話の腰を折る人にはどのような心理や特徴があるのでしょうか?
話の腰を折る人の特徴・心理
早速、話の腰を折る人の特徴や心理について考えてみましょう。
空気が読めない
話の腰を折る人は基本的に空気が読めないという特徴があります。
空気が読める人であれば、だれかが気持ちよく話をしているところに急に割り込むなどということはしないので当然の特徴と言えるでしょう。
空気が読めない人は状況判断ができないので、だれが話していても、その場の雰囲気が真剣であっても構わずに自分の話をします。
空気が読めない人は職場の上司が話をしているときでも平気で話の腰を折るので、ある意味では怖いものなしと言えるでしょう。
しかし、当の本人にはそんな意識はまったくなく、普通に自分の話をしているだけという感覚のようです。
自分が主役でないと気がすまない
話の腰を折る人は自分が主役でないと気がすまない人でもあります。
他の人の話で場が盛り上がっていると対抗心を燃やして、無理やり自分の話をねじ込んでくるので、結果として話の腰を折ることになってしまいます。
人が話をしている間は何を話そうか、いつ話の腰を折ろうかということばかり考えて、人の話は聞いていないのです。
こうした人は人の注目を集めることに快感を覚えるタイプで、他人が注目されているとその人に対して嫉妬心も感じています。
自分が話の中心や主役でなければ嫌な人は、人の話の腰を折りやすいタイプの人です。
人に認められたい
他人から認めてもらいたいという気持ちを強く持つ人も、人の話の腰を折ることがあります。
自分の話をして「すごいね」や「もっと聞きたい」と言ってもらいたいために、人が話をしていても平気で自分の話を始めてしまいます。
このタイプの人は自分に自信が持てないので、人から認めてもらうことで自信をつけようとしているのです。
話の腰を折ってしまい他人を傷つけることが目的ではないので、ある程度自分のことが認められたと感じれば人の話の腰を折ることはなくなります。
忘れないうちに話したい
会話をしている途中で面白いことや思い出したことを伝えたいという気持ちが強いと、人の話の腰を折ってしまうことがあります。
これは意外に自分でも経験があるという人は多いかもしれませんね。
このタイプの人は頭に浮かんだことをすぐに口に出してしまう人に多く、ある意味ではとても素直でストレートなタイプとも言えます。
そのため人の話の腰を折ったとしても周囲からそれほど嫌われることもなく、腰を折られた話題も復活することが多いでしょう。
空気は読めないけれども悪気はないというタイプの人です。
議論好き
話の腰を折る人の中には議論好きのために人の話の腰を折る人もいます。
このタイプの人は自分の中に話のネタや意見、言いたいことをあふれるほど抱えていて、常にそれをぶつける相手を探しています。
だれかが話している内容が自分の抱えているものに触れると、「それは違う」「そうじゃなくて」という言葉から始まって話の腰を折るのです。
そしてそのまま持論を展開して相手を論破するために議論をふっかけるというパターンです。
この議論はお互いに討論して真実に近づこうという趣旨ではなく、単に相手を言い負かして気持ちよくなりたいという議論のための議論なので、周囲で聞かされる人たちにとっては不毛の議論と言えるでしょう。
ただし議論好きというだけで相手に対して恨みもなにもなく悪気がないタイプですが、その分タチが悪いとも言えますね。
マウンティングしている
話の腰を折る人の中には自分が優位であることを示すためにマウンティングをするためにやるという人もいます。
プライドが高く自分よりも優位に立っている人が許せないという性格の人に多く、人が気持ちよく話ししているときにわざと話の腰を折って自分のほうが上だということを示すのです。
マウンティングは猿やチンパンジーなどが、自分がボスであることを示すために後ろから、のしかかる行為のことを言います。
人間の場合はもちろん本当にのしかかるのではなく、言葉で威圧するのですが威圧の効果を高めるのに最初に話の腰を折るということをするのです。
ライバル視・敵視している
話の腰を折る人の中には相手をライバル視しているため話の腰を折るという人もいます。
他人を勝手にライバルだと思ったり敵視していたりする人は、その相手に対して恥をかかせたいやる気をなくさせたいと考えます。
その方法のひとつとして相手の話の腰を折るということをします。
話の腰を折ってから自分の知識をひけらかしたり、相手の話よりも面白い話をしたりして自分が上であることを示すのです。
飽きっぽい
話の腰を折る人の中にはただ単に飽きっぽい性格で、話に飽きてきたために話の腰を折る人もいます。
このタイプの人は話の腰を折るときにまったく悪気がなく、話に飽きたことを示しながら腰を折る人と、強引に話の腰を折る人がいます。
どちらも話に飽きているという点では同じですが、後者のほうがやや悪意があると言えるでしょう。
思い込みが激しい
話の腰を折る人の中には思い込みが激しいせいで、話の腰を折ってしまう人がいます。
基本的には相手のことを考えているのですが、その思いが空回りしているタイプと言えるでしょう。
自分で相手の気持ちを勝手に判断して「〇〇さんはこうに違いないから、??の話をすれば喜ぶはず」といった考えになってしまっています。
その考えが頭の中を支配しているので、相手が今何の話をしているかということは聞いていません。
そのため唐突に話をするので相手の話の腰を折ってしまいます。
周囲はどうしてその話が出てきたのかわからずに戸惑ってしまいますが、本人はそのことに気づいていません。
頭の回転が速い人
頭の回転がよく人の話の先がわかってしまう人も話の腰を折ることがよくあります。
頭の回転が速い人は話の内容をすべて聞き終える前の早い段階で相手の言いたいことを理解してしまいます。
しかし、それを全部聞くのは時間に無駄と考えたり、内容がわかったので最後まで話をさせるのは失礼と思ったりします。
その結果、話の腰を折ってしまうのですが、このタイプの人には悪気はまったくありません。
また、コミュニケーション能力も低いわけでなく、むしろ高いほうと言えるでしょう。
それでも人の話の腰を折ってしまうのは、論理的、合理的な考えを優先してしまうからです。
このタイプの人の口癖としては「つまりこういうことだよね」「それはこういう意味だよね」といった言葉があります。
人の会話というものは必ずしも何かを解決するために行うものではありません。
特に職場ではコミュニケーションのひとつとして人間関係を円滑に行うために行うものです。
そのため、ときには中身のあまりない会話のための会話をすることも大切なのですが、合理的な人は話を無駄に長くすることを嫌う傾向があります。
そのため人の話の腰を折ってしまうことがよくありますが、このタイプは男性に多い傾向があります。
おしゃべり好き
おしゃべり好きの人も時として話の腰を追ってしまうことがあります。
おしゃべりが好きな人は自分でもおしゃべりだというのを自覚しているので、なるべくひとりで喋りすぎないように気を使っています。
そんな人が人の話の腰を折ってしまうのは、他人が必要以上に長く話をしているときです。
おしゃべり好きな自分が我慢して話をセーブしているのに、いつまでも話を止めない人にイライラしてしまい、話の腰を折ってしまうのです。
つまりおしゃべり好きの人が限界に達したときに人の話の腰を折ってしまい、それからは自分が延々とおしゃべりをするのです。
話の腰を折る人の対処法
話の腰を折る人の特徴がわかったところで、次に対処法も考えてみましょう。
見下されている立場を改善する
話の腰を折る人の中には相手を見下すタイプがいます。
こうした人に話の腰をよく折られる人は、時間をかけてでも見下されないような実力を身につけましょう。
特に職場では見下される人というのは実績がない人のことだというのは、はっきりしているでしょう。
見下されて話の腰を折られるのが嫌であれば、だれも文句がつけられないほど仕事で実力をつけましょう。
人を見下す人というのは反対に権力や実力がある人には弱いという特徴があります。
仕事の実力をつけることで、こうした人を見返すことができる上に自分の職場での立場もよくすることができますよ。
明確に指摘する
話の腰を折られたときはその場ではっきりと指摘するというのも対処法のひとつです。
相手が上司や先輩といった場合は難しいかもしれませんが、同僚や後輩であれば指摘することはできるはずです。
指摘しないでそのままにしていると、その後も見下されて何度も話の腰を折られる可能性が高くなります。
また、何も言わないでいると自分のストレスも溜まってしまいます。
一度はっきりと話の腰を折ったことを指摘すればストレスも溜まらず、その後は話の腰を折られることもなくなるかもしれません。
上司に話の腰を折られた場合
上司に話の腰を折られた場合は、基本的にはそれを指摘せずに上司の話を最後まで聞きましょう。
上司が話の腰を折った理由は色々あるかもしれませんが、自分が上司の話を真剣に聞いているということがわかるようにすれば、上司も悪い気はしません。
もしかするとあなたに対して含むところがあったとしても、上司の話を真剣に聞くことでそのわだかまりをなくすことができます。
そして上司の話が終わったときに、腰を折られた自分の話をするというのが上司に対する対処方法のひとつです。
話の軌道を修正する
話の腰を折られてしまった場合、折られた後の話の軌道を修正して自分がしたかった話に戻すという対処法もあります。
しかし、これはよほど会話が上手な人でないと難しいので、コミュニケーション能力に自信がある人でないとお薦めはできません。
無理やり話題を戻そうとしているのが相手にわかると、かえってこじれてしまう可能性が高いからです。
そうしてこじらせてしまう可能性が高いと感じるようなら、むしろ最初から腰を折られたことを指摘するほうがいいでしょう。
話の軌道を修正するときは、相手の話を否定せずに肯定しながら話を聞きましょう。
そしてタイミングを見計らって「そういう考えもあるんですね」と前置きをしてから、自分の考えを主張すれば比較的自然に軌道修正が可能です。
直接会話せずに対処する
上司に伝えたいことがあって会話してもいつも話の腰を折られてしまい言いたいことを伝えられないという場合は、直接話をせずに間接的に伝えることを考えてみましょう。
その上司に気に入られている同僚やさらに上の上司にに言いたいことを伝えて間接的に話すのです。
もしくは仕事に関する重要なことであれば、文章の形にして報告書などの体裁をとって伝えるようにしましょう。
人の話の腰を折る癖を直す方法
自分が人の話の腰を折ってしまう癖があるという人は、その癖を直す努力をしてみましょう。
わがままを直す
人の話の腰を折る人の中には自分が中心でないと気がすまない、わがままな人がいます。
自分がわがままなせいで話の腰を折ってしまうという人は、そのわがままな性格から直す必要があります。
しかしこれまでの人生で築かれた性格を矯正するというのは簡単ではありませんね。
まずはできるところから始めてみましょう。
まずは自分のわがままを指摘してくれる人と付き合ってみましょう。
自分の悪いところを指摘する人は自分にとっては気分がよくありませんし、普通はそんなことは指摘せずに済ませるものです。
つまり悪いところを指摘してくれる人は貴重な存在とも言えるのです。
自分で直そうと思っても性格的なことは第三者のほうがよく見えるので、自分では気づかないことが多いのです。
わがままを指摘してくれる人と付き合って、その人を通して自分のわがままを認識しましょう。
また、反面教師として自分よりわがままな人をよく観察してみることや、わがままを言って相手に受け入れてもらったときに感謝の言葉を言うと言ったことを積極的にしてみましょう。
わがままが矯正されることで人の話の腰を折る回数も減ることでしょう。
会話をキャッチボールと考える
人の話の腰を折る人は、理由は何であれ自分の話を優先するという点では共通しています。
しかし会話はコミュニケーションツールなので、お互いに意思の疎通を図るのが基本です。
その基本を忘れて自分の話を優先してしまうために、人の話の腰を折ってしまうのです。
まずは、基本をしっかりと認識するために、会話をキャッチボールと考えてみましょう。
キャッチボールでは使うボールはひとつなので、相手に投げたら自分に戻ってくるまでは投げることはできませんね。
その要領で会話をしてみましょう。
最初離れずにイライラするかもしれませんが、人の話を聞くことに楽しさを感じるようになれば、会話もスムーズになり話の腰を折ることも少なくなります。
会話はキャッチボールという意識を常に持ち続けましょう。
まとめ
人の話の腰を折る人の特徴や対処法はおわかりいただけたでしょうか?
もし自分が人の話の腰を折っているという自覚があるのであれば、早めにその癖を直しましょう。
特に職場ではコミュニケーションが重要となります。
話の腰を折ってばかりいては周囲から敬遠され人間関係もうまくいかなくなりますね。
この記事を参考にして話の腰を折る癖が直せたら幸いです。
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