ゴマすり

ゴマすりをする人の特徴・心理・対処法

ゴマすり

あなたは自分の実力で出世する者、上司にゴマすりばかりして出世した者、どちらが真に優秀だと認めますか?

ゴマすりと言えば手のひらでゴマをすりつぶすジェスチャーがあります。

意味は人に気に入られようと相手を持ち上げたり、機嫌を取ったりして自分に利益を得ようとしている様子を言います。

例文:“上司にゴマをする”“ゴマをすって出世を狙う”と使います。

ゴマをすられていることに上司は気づいていないのか、はたまた、「大げさだな~」と気づいてても嬉しいものなのか?

どちらにせよ、第三者が見たら二人の光景は「ゴマすって出世を狙ってやがる」「お世辞にも気づかず嬉しそうにしちゃって。」と気持ちの良いものではありませんよね。

ゴマすりをする人とはこんな人

アパレルメーカーに勤めるCさん(26歳)とJさん(25歳)はともに接客業5年目。どちらも同じくらい接客や販売の実力があります。

来月いっぱいで寿退社する店長代理をCさんが狙っています。

スタッフのAちゃんが言うには店長のタイプを聞き出してCさんはそれに近づこうと服装・髪型・持ち物など以前と雰囲気をガラリと変えてきました。

店長が仕入れた商品をベタ褒めして“販売意欲に力入れてます”アピールがウザいウザい。

しかしそれは店長が来る時だけ。店長不在の時はいつも休憩は長い、パソコンの前に座ってにらめっこしてる時が多い、

休日はクッキーを焼いて女子力アピールしまくり。他とはラッピング・量が明らかに店長の物と違うのが鼻につきます。

Aちゃんは後輩にも公平に接してくれるJさんに店長代理になってほしいと思っています。しかし、気をよくした店長はCさんの裏の顔を知りません。

それどころか明るくて社交的で気配りができていると勘違いしています。

このままではCさんが店長代理を任されるに違いありません。

いっそ店長にチクってやろうかとも思っています。

ゴマすりに嫌悪感を抱いた時の対処法をお教えします。

ゴマすりばかりする人の特徴や共通点

お調子者である

褒めたたえるのが得意で誰にでもいい顔をするのが特徴です。よく言えばその場の雰囲気を壊さないようにしてくれているとも言えます。

洞察力が鋭い

ゴマをするのはある意味褒める事でもあります。なにも容姿ばかりではありません。
容姿を褒めるところが無かったらネクタイの色だとか髪型や肌の調子や持ち物までどんな小さな事でも見逃さず褒めまくります。
人間褒められて悪い気がする人はいませんからね。こういう小さなとこまで見てくれているのかと相手に興味が出てきますよね。

ズル賢いて甘え上手

とにかく口が達者です。小さい頃から泣けば欲しいものが手に入る環境で育ってきたため、こうすれば相手が自分の意見を聞いてくれるという知識を身に付けました。
大人になってからも相手をコントロールする力がさらに発揮されたと思われます。

気が利く

意図的な考えがあるにせよ普段からよく気が利かないとすぐには行動にできません。
相手の好きな飲み物、趣味にまつわる話、過去の栄光など相手の事をよく調べて接しているのスラスラ誉め言葉や会話が弾むのです。

いつも近くにいる

お昼休みや休憩時間、移動時間、会議での席、飲み会など常に近くにいます。声をかけてもらうチャンスも多いですし、何かあればさっと行動に移ります。

上司には媚びるが、それ以外の人にはけなす

上司にはとことんゴマをすりますが、同僚や後輩には明らかに上司とは違う態度を取ります。上司からだけ好かれればいいと思っているため、周囲からはよく思われていません。

ゴマすりばかりする人の心理

自分を守りたい

仲間外れにされないようにとか上司に気に入られたい、あわよくば出世したいという気持ちが強いので良い顔をするのです。

時と場合による

誰にでもゴマをすっているわけではありません。人を見て判断しています。
ゴマをすりたい相手にはとことん尽くしますが、相手がいない時や自分に利益をもたらせてくれないような人は全く興味を示しません。
相手する時間や労力が無駄だと考えています。

人から嫌われたくない

ただ単に人から好かれたい一心で、どこでも誰にでもお世辞を言います。
嫌われるより少しでも多くの人に好かれたいですからね。

相手を立てる

業績が上がったのも仕事がうまくいったのも商談がうまくまとまったのも相手のお陰だと感謝することで謙遜する事で上司からの評判も上がってほしいと思っています。

断らない

どんな場合でもお誘いは断りません。そもそもお断りをしたら、好意的に思われませんからね。誰だって断ってばかりの人よりもいつも付き合ってくれる人を可愛がってやろうと思いませんか?たとえ先約があったとしても先約の方を断ります。

ゴマすりの類似語

・媚びを売る

・機嫌を取る

・おべっか

・へつらう

・お世辞を言う

などがあります。

ゴマをすればするほど出世するのか?

結論から申しますとあながち間違っていないと思います。

後任者を決める時、同じ能力や実績を持つ者が二人いたとします。一人は愛想がない。もう一人はゴマをする。上司はどちらと接していて気持ちが良いものですか?

言うまでもなく後者でしょう。そもそも上司はゴマをすられているとは気づかないでしょうから。

多少気づいたとしても悪い気はしないものです。

“ゴマすり”と“褒める”の違い

相手の良いところを指摘に関しての言動は同じです。

ゴマすりは明らかに美人でも若くもない上司の奥様に「お綺麗ですね」「お若いですね」などと言います。

褒めるは「奥様のお話は部長から伺っております。お二人は理想の夫婦です」「奥様は旦那様のサポートをよくされていると伺っています」など内面的を褒めています。

ゴマすりにも上手なゴマすりと下手なゴマすりがいる

ゴマすりが上手な人は上司や権力者だけへのゴマすりはもちろん、同僚や後輩にも良い人に思われたいと、少しばかりの配慮も怠りません。

一方ゴマすりが下手な人は「上司さえ認めてくれればそれだけでいい」と思っているので同僚や後輩からは嫌われることが多く人間関係をうまく構築できません。

あと実績も大したことないのに大げさに褒めまくるのは「嫌味を言っているのか!」としか思えません。

周りからもお世辞ばかり言って信用してもらえないでしょう。

ゴマすりばかりする人への対処法

ゴマすりばかりしている人は信用できないものです。

見方を変える

ゴマをする人にイライラしたら、その人は
「上司の機嫌を良くするために動いてくれている」と思ってみてはいかがでしょう。
確かに傍から見ていて気持ち良いものではありませんが、上司がピリピリしてばかりの職場よりは良いと思いませんか。

上司の感情だけで評価される職場や実績がすべてだというように出世の基準は様々です。
実績や結果が全てだという上司には、自分より明らかに下の者が評価された場合は上司に掛け合うのもひとつの手です。

まとめ

社会にでると多少のゴマすりは必要かもしれませんね。

ゴマすりばかりする人はある意味人付き合いがうまいとも言えそうです。

特に人と接する職業の方が全て正直に話すと仕事に影響が出るのも時と場合によってはあるでしょう。

好かれるゴマすりもいれば嫌われるゴマすりも存在するというわけです。