プレッシャーに弱い
プレッシャーに弱い人の特徴・心理・対処法
身近な人にプレッシャーに弱い人はいませんか?
もしくは自分自身がプレッシャーに弱くてなんとかしたいと思ってはいないですか?
人はなぜ普段は簡単にできることが、プレッシャーを感じるとできなくなってしまうのでしょうか。
仕事でプレゼンテーションをするときなどは特に、プレッシャーさえなければもっとうまくできるのにと考えてしまう人も多いでしょう。
今回はプレッシャーに弱い人の心理や特徴、プレッシャーに打ち勝つための対処法を考えてみましょう。
Contents
プレッシャーとは
プレッシャーは「外的な圧力」と訳されるように、人にのしかかる精神的な圧力のことを言います。
人はプレッシャーを感じることによって緊張感が増して普段できるような簡単なことさえできなくなることがあります。
しかし、適度なプレッシャーは適度な緊張感を生むことで、自分の能力を最大限に引き出すこともあり、プレッシャーが一概に悪影響ばかり与えるとは限りません。
プレッシャーに弱い人というのはプレッシャーによって過度のストレスや緊張感を感じて、行動に著しく支障をきたす人ということができますね。
プレッシャーに弱い自分を克服するためにもまずはプレッシャーに弱い人の特徴から学びましょう。
プレッシャーに弱い人の特徴・心理
プレッシャーに弱い人にはどんな特徴や心理があるのでしょうか。
自分を卑下する
プレッシャーに弱い人は自分に自信がないこともあり自分を卑下してしまう特徴があります。
このタイプの人は行動する前からうまくいくことを諦めていて「どうせ自分なんて」「うまくいくわけない」といった、ネガティブな言葉を口にします。
「言霊(ことだま)」は言葉の中にある不思議な力のことで、言葉として発したとおりのことが起こるというものです。
これは迷信ではありますが、自分が発した言葉を自分で聞いているうちに、その言葉のとおりに精神的な作用があるというのは、あながち迷信とも言えないのです。
自分の言葉であっても何度も繰り返して耳から情報を入れていると、その言葉に精神的な影響を受けてしまうことがあります。
まして、ネガティブな言葉はイメージが強いので、悪い影響が出やすいのです。
プレッシャーに弱い人は自分を卑下しすぎているので、自分で自分にプレッシャーをかけていると言えますね。
結果を気にしすぎる
プレッシャーに弱い人の特徴のひとつに結果を気にしすぎるという点があります。
つまり失敗を恐れすぎているため普段の実力を出せないのです。
反対にプレッシャーに強い人は自分に自信があるのはもちろんですが、失敗をそれほど大きなマイナスとは考えていないという特徴があります。
失敗よりは成功するのはもちろんいいのですが、失敗することで得ることもあるということがわかっています。
失敗してもそれを次の成功につなげればいいという考えでいると、それほどプレッシャーを感じなくなるものです。
また、プレッシャーに強い人は結果をそれほど気にしないため、よけいなことを考えずに集中することができます。
結果を気にするプレッシャーに弱い人は、雑念が多くなるので集中力に欠けてますます成功率を低くしているのです。
成功体験が少ない
プレッシャーに弱い人の最大の特徴は成功体験が少ないため、自分に自信が持てないという点です。
結果を気にするあまり集中力に欠いて成功率を自分から低くしているせいで、どうしても成功体験不足が自信をなくす原因となってしまいます。
そしてその自信のなさが結果を気にしすぎるという心理を生み出すので、悪循環から抜けられないのがプレッシャーに弱い人なのです。
自分を他人と比較する
プレッシャーに弱い人は自分と他人をつい比較してしまうという特徴があります。
プラス志向で比較するのであれば、相手にはない自分の良さを発見できるかもしれませんが、プレッシャーに弱い人はマイナス思考にとらわれています。
そのため他人と比較しても自分の悪いところや劣っているところにばかり目がいってしまいます。
ライバルは自分にとっても良い刺激になり成長に結びつくことも多いのですが、プレッシャーに弱い人のようにマイナス思考だとむしろ集中力に欠けて悪い結果に結びついてしまうのです。
責任感が強い完璧主義者
プレッシャーにー弱い人の多くは責任感が強く生真面目であるという特徴があります。
そのため、与えられた仕事に対しても完全にやり遂げることを目指すので、完璧主義者と言ってもいいでしょう。
しかし何事も完全に成し遂げるというのは難しいもので、自分で自分に完璧さを求めてしまうことで、より大きなプレッシャーを自分に与えることにもなります。
そして完璧主義者の悪いところは周囲から見ると成功だと思われる結果でも、不足な部分に目がいってしまうので自分の中では失敗と思ってしまうことです。
つまり完璧主義者が成功したと判断するハードルが高いせいで、成功体験だと感じることもまた少なくなってしまいます。
結果として成功体験が少ないことで自分に自信を失い、プレッシャーを感じるという悪循環が続きます。
プライドが高く臆病
プレッシャーに弱い人は、プライドは高いけれども臆病なところがあるという特徴があります。
プライドの高さは失敗したくないという気持ちを強くし、失敗したくないという気持ちが強いほど行動が臆病になります。
その結果プレッシャーを強く感じてしまい、失敗する可能性を高めてしまいます。
プライドが高いことは悪いことではありません。
プライドを守るために失敗しないよう努力するというモチベーションにもつながるからです。
しかし自分のプライドの高さに実力が伴っていない人は、理想を求めすぎて実力以上の成果を求めて失敗するというパターンが多いのです。
優柔不断な性格
プレッシャーに弱い人には優柔不断という特徴もあります。
優柔不断な人の特徴は頭がいい(頭の回転がいい)、繊細な神経をしているというところがあります。
頭がいいという点があらゆる可能性を考えることにつながり、それが繊細な神経によって優柔不断な特徴を生み出しているのです。
プレッシャーに弱い人の根本的な原因は、頭がいいというところに集約されるのではないでしょうか?
これは反対のケースを考えると良くわかります。
頭の回転が鈍い人は先のことを見通す力や、予測する力もありません。
その結果、とても繊細な神経をしているとは言えず、やることも大雑把になってしまいます。
そして何も考えずに行動をするので、失敗するのではないか、周囲に変だと思われるのではないかといった雑念もないので、それほど大きなプレッシャーを感じないのです。
プレッシャーに強くなる方法
プレッシャーに弱いままでいては、仕事をするのにも差し支えます。
プレッシャーを強く感じるのは自分の気持ちの持ちように大きく関わっているので、自分の力で克服することは無理ではありません。
プレッシャーに強くなる方法を考えてみましょう。
徹底的に予測する
プレッシャーに弱い人の大きな原因として先を考えすぎてしまうという点があります。
先を考えすぎて失敗に対する不安を大きくしてしまっているのですが、それは先を考える力があるということでもあります。
先を考えるのが得意なのであれば、それを生かしてプレッシャーを克服することを考えてみましょう。
プレッシャーを感じる原因は失敗に対する不安を感じる心ですが、失敗する原因を予測してそれに対する対策を立てることで不安を和らげることができます。
スポーツであれば本番に強いスポーツ選手は、過去にだれにも負けないくらいの練習を積んできたという自負や自信が不安を解消する材料になります。
同じように仕事をする上でのあらゆる失敗要素をすべて抜き出して、それに対する対応策を事前に準備できれば怖いものはありません。
なぜなら失敗する要素をすべて克服していることになるからです。
就職試験の面接でも想定されるあらゆる質問に対する答えを準備することで、緊張を和らげることができるのと同じですね。
無意識にできるようにする
スポーツ選手が練習をするのは本番で無意識にできるようになるためです。
反復練習をすることで特に意識しなくても反射的にできるようになるのです。
また、楽器を練習するのも同じ理由で、無意識にできるようになるまで練習するというのが目的です。
人の脳はで電気回路に似ていてあることが自然にできるようになるためには、シナプスと呼ばれる回路と回路をつなげる部分を生成する必要があります。
一旦シナプスができるとそれ以降は無意識のうちに一定の行動ができるようになります。
職人技と呼ばれるような人間には到底できないような技も、このシナプスが形成されるまで繰り返し同じことをしていれば簡単にできるようになるのが人間の脳なのです。
今は自分ではとても無理だと思えるようなことも、繰り返し練習して無意識のうちにできるようにすれば、本番でプレッシャーを感じることはなくなります。
しっかりと事前準備を整えて本番に望むことがプレッシャーを克服する最も簡単な方法です。
自分に自信を持つ
プレッシャーに弱い人は自分に自信がないため、よけいに不安を感じてしまいます。
つまり自分に自信を持つことがプレッシャー克服の方法となります。
今まで自信を持つことができなかった人が急に自信を持つことは難しいことですね。
まずはできるところから少しずつ自信をつけていくことが大切です。
つまり小さな成功体験を積み重ねていくということです。
そのためにはスポーツで言うところの「練習」を積み重ねて、無意識にできるまで突き詰めてみましょう。
十分に事前準備をしたということは必ず自分の自信につながります。
こうして小さな成功でも数多く積み重ねることで、やがて大きな自信につながってプレッシャーはいつの間にかそれほど大きなものではなくなっていることでしょう。
成功を強くイメージする
どんなことにプレッシャーを感じるかは人それぞれですが、どんな人でも対処できる方法として成功したときのイメージを強く持つという方法があります。
プレッシャーを感じる原因というのは、主に失敗したらどうしようという気持ちですが、それは失敗したことによる他人の評価や批判が気になるということです。
そこで周囲のことを気にしないためにも成功のイメージを強く持つことが大切になります。
人間の記憶はイメージとして記録されるという話がありますが、それだけイメージの力は脳に影響を与えやすいということにもなります。
成功したときのイメージを強く持つことができれば、失敗して周囲から批判を受けると言ったマイナスのイメージは浮かんでこなくなります。
その結果としてプレッシャーも軽減されることでしょう。
プラス思考
成功するイメージを強く持つためにはプラス思考に切り替える必要があります。
プレッシャーに弱い人はマイナス思考が定着しているため、どうしても成功よりも失敗のイメージが強くなっています。
そのためプラス思考のイメージを作りやすくするためにも、具体的なイメージを心がけてみましょう。
重要な会議でプレゼンを行う事前段階では、出席者を具体的にイメージし成功して拍手を浴びている自分を想像してみましょう。
このとき重要なのは、なるべく具体的にイメージするということです。
これによって本番のときもすでに経験したという安心感を得られるのです。
結果を自己評価する
プレッシャーに弱い人の特徴に自分への評価が厳しすぎるという点があります。
これは完璧主義者であることから自分に過大な成果を求めすぎているということでもあります。
そのため自分に対して客観的な評価をしてみることが、プレッシャーを克服するにも役に立ちます。
一度過去の仕事の成果を再評価してみましょう。
たとえ、失敗に終わっていたことでも全く何も意味がなかった成果というのはないはずです。
ひとつの仕事の成果をうまくいった点と失敗した点に分けて抜き出してみましょう。
そしてうまくいった点を自分で評価してみて、それを次の仕事に生かすことを考えてみるのです。
ひとつの仕事の成果を単純に成功と失敗という判断をするのではなく、うまくいったことがあったけれどもそれ以上に失敗した点が多かったので最終的に失敗したと考えるのです。
そしてうまくいった点を伸ばしていくことを考えていけば、成功する可能性は増えるので成功体験も積むことができます。
まずは自分に対する大きなマイナス評価を見直すことから始めてみましょう。
減点方式をやめる
プレッシャーに弱い人はマイナス思考が強いため、自分への評価も減点方式でやってしまいます。
理想の結果を100点として、できなかったことを減点して評価してしまうのです。
この評価は実際に行動しているときもやっているので、何か少しでもミスをするたびにマイナスが積み重なっていきます。
こうした評価をしている限り成功体験を積み重ねることはできません。
マイナスが積み重なる減点方式をやめて、一旦リセットしてプラスを積み重ねる加点方式で自分を評価してみましょう。
このときは満点という理想像は作らずに、プラスであるほどいいという評価に切り替えるのです。
満点でなければ失敗という考え方もやめて、自分をプラスで評価するようにしましょう。
減点方式の評価よりはよほどリラックスして仕事ができるはずですよ。
まとめ
プレッシャーに弱い人の特徴や克服方法はご理解いただけたでしょうか?
職場においてプレッシャーに弱いというのは、ある意味では大きなビハインドと言えるでしょう。
プレッシャーに弱いという自覚がある人は、この機会にプレッシャーに対する弱さを克服してみましょう。
この記事がプレッシャーに弱い自分を克服するお役に立てれば幸いです。
【関連書籍】
・プレッシャーに負けない方法-―「できるだけ完璧主義」のすすめ
・プレッシャーに強くなる技術-ストレス社会を明るく生きるための「プチ胆力」の鍛え方
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