勝手気ままな

勝手気ままな人の特徴・心理・対処法

勝手気ままな

職場にいる勝手気ままな人に対処するにはどうしたらいいのでしょうか?

仕事をする上でチームワークは重要な要素ですが、勝手気ままな人がひとりいるだけでチームワークが乱れてしまいます。

勝手気ままな人は何を考えて身勝手な行動をするのでしょうか?

今回は勝手気ままな人の特徴や心理、対処法を考えてみましょう。

勝手気ままとは

「勝手気まま」の勝手は、本来弓道の用語だったようです。

左手を押手、右手を勝手と呼んでいますが、勝手は自由に使える手という意味がありました。

また、台所のことを「お勝手」と呼ぶことがあります。

昔の女性は自由に行動できませんでしたが、唯一台所では自由に動けたことから、自由に動ける場所ということで「お勝手」と呼んだと言われています。

つまり「勝手」には何者にも縛られずに自由に動き回れることと言う意味があります。

そのため「勝手気まま」には「自分が思ったとおりに動く、自分の都合がいいように振る舞う」という意味があります。

同じ意味の言葉としては「身勝手」「手前勝手」があります。

 

勝手な人の特徴・心理

勝手な人にはどのような特徴や心理があるかを知っておくことでスムーズに対処することができます。

まずは勝手な人の心理・特徴を考えてみましょう。

 

自慢話が多い

勝手気ままな人は勝手気ままの意味のとおり、自分中心で他人のことを考えない行動をします。

そのため会話でも自分が中心でなければ気がすまないので、自分の自慢話が多いという特徴があります。

途中から会話に参加しても、無理やり自慢話をすることもしばしばです。

自慢話が多い背景には自分が大好きだという心理があります。

勝手気ままな人には自分が好きなため自分の思ったとおりに生きたいという思いが強く、論理よりも感覚を重要視する傾向があります。

自慢話も単純に自分を自慢したいという感情だけで行っているので、特に意図した目的があるわけではありません。

 

初対面の印象は良い

勝手気ままな人は初対面では人当たりがいいので良い印象を与えます。

これは自分の役に立つ人や協力者を集めたいという勝手気ままな考えがあるためです。

そのため一見親切に見えるので、交際範囲は意外に広いという特徴があります。

ただし、付き合いが長くなると、自分のことしか考えていないという面を知られてしまうので、それほど深い付き合いをする人はいません。

広く浅い付き合いが多いので親友と呼べる人もいないのも特徴のひとつです。

 

嘘や言い訳がうまい

勝手気ままな人は自己中心的で他人のことよりも自分を優先させます。

そのため自分が不利な立場になることを避けるためには平気で嘘をついたり、言い訳をしたりします。

職場でも自分のミスで取引先に迷惑をかけたとしても、なんとか言い逃れをして他人のせいにしようとするのです。

 

頼みごとはするが頼まれごとは避ける

勝手気ままな人は自分の都合だけで行動するので、他人に頼みごとをするのは平気です。

しかし、自分が頼まれるのは嫌うので、なんとかごまかして避けようとします。

職場で上司に指示されたことでさえ、他人に押し付けたり、その場しのぎの言い訳を考えたりします。

面倒ごとが自分にふりかかるのを嫌うので、こうした言い逃れや仕事を回避するテクニックだけは豊富に持っているという特徴もあります。

 

上司への愛想はいい

勝手気ままな人は職場では自分の出世に関係する上司に対して、おべっかを使ったり愛想よくしたりする特徴もあります。

また、上司だけでなく自分にメリットがある人に対しても、媚びを売るような態度をすることもあります。

これは自分の損得だけを考えて、相手によって態度を極端に変えるという心理が働くからです。

 

自分の価値観を押し付ける

勝手気ままな人は常に自分の考えていることが正しいと思っているので、結果的に自分の価値観を他人にも押し付けます。

反対に他人から考えを押し付けられたり、自分の価値観が否定されたりするとプライドが傷つけられます。

そのため、かたくなに自分の価値観を守ろうと抵抗するという特徴があります。

また、その価値観は他人にはわからないことが多いので、周囲の人はその人の価値観を否定してしまったとは思っていません。

そのため価値観を否定されたことで突然怒り出してしまうことがありますが、周囲は理由がわからす困惑することがあります。

これは勝手気ままな人が考えていたことと、周囲が考えていることが噛み合わないことで起こることです。

 

寂しがり屋

勝手気ままな人の中には寂しがり屋の人もいます。

この背景にある心理には人にかまってほしいという思いがあります。

何もしないでいると人にかまってもらえず寂しい思いをすることから、寂しくならないように勝手気ままな行動をして人の気を引くのです。

結果として勝手気ままな行動を批判されたり叱られたりするかもしれませんが、それでもかまってもらえない寂しさに比べるとよほどマシに思えるタイプの人です。

 

自分が優位に立ちたい

他人が自分よりも優位に立っていることが許せずに勝手気ままな行動を取る人もいます。

自分のわがままが通すことで自分が優位に立ったと思いたいのです。

特に自分より下だと思っている人がちやほやされたり、優遇されたりしているところを見ると勝手気ままな行動になりやすい人です。

こうした行動を取る人は負けず嫌いな性格であることが多いようです。

 

本音を隠さない

勝手気ままな人は本音を隠そうとしない特徴があります。

良く言えば裏表がない性格ということができますが、その本音は勝手気ままな欲求に基づいているので、ただ単にわがままな行動をしているのと同じです。

社会人になると本音と建前を使い分けるようになります。

特に職場では本音だけでは人間関係がうまくいかないことが多いはずです。

その本音が勝手気ままな欲求やわがままであれば、なおさらのこと本音を隠す必要があるでしょう。

それができないのが勝手気ままな人ということもできます。

 

協調性がない

職場にいる勝手気ままな人は協調性がありません。

自分だけで仕事をする作家、アーティストなどは実力さえあればそれほど協調性を求められることはないでしょう。

しかし会社という職場に勤務している給与所得者は協調性が不可欠です。

たとえ会社に勤務していない個人事業主であっても、取引先との関係があるので協調性は必要になります。

つまり一般的な社会人のほとんどは協調性を求められているのです。

そのため勝手気ままな人はその協調性を乱すという意味で、職場の人間関係には大きなマイナスになります。

協調性がない人は勝手気ままな都合で意見を通そうとするので、周囲にその意図が十分に伝わなかったり、伝わっても納得できなかったりします。

 

言葉で暴力を行う

勝手気ままな人は相手のことを全く考えていないので、時には暴力的な言葉も平気で使います。

会話をするというのはコミュニケーションのひとつなので、お互いを配慮して意思の疎通をするのが当たり前のことです。

しかし勝手気ままな人は自分が言いたいことを言って相手に押し付けるだけなので、その言葉がどれほど相手を傷つけるかということは一切気にすることがありません。

職場にこうした勝手気ままな人がいると、その人とはコミュニケーションがうまくいかず、職場全体の人間関係にも大きな影響が出ることでしょう。

 

責任を転嫁する

勝手気ままな人は自分のミスは認めずに失敗しても責任を転嫁して他人になすりつけようとします。

そもそも勝手気ままな人は責任を取ること自体が嫌なので、責任が重くなる仕事は避けようとします。

そのため自分ではなく他人に責任の重い仕事を押し付けますが、その人が成功することも自分が優位でいたいという心理に反するので、足を引っ張ろうとするのです。

こうした勝手気ままな人が職場にいるだけで、人間関係だけでなく仕事にも大きな影響があることがわかりますね。

 

勝手気ままな人の対処方法

勝手気ままな人の心理や特徴がわかったところで、その対処法についても考えてみましょう。

 

距離を置く

職場の苦手な人への対処方法としての定番は、やはり相手と距離を置くということです。

これはもちろん勝手気ままな人にも有効な対処方法のひとつです。

相手と接点を持たないということが有効な対処方法だというのは明らかですね。

基本的には自分から話しかけず連絡もしないという方法がベストです。

挨拶や事務的な接触に留めるようにしましょう。

しかし職場という閉鎖的な空間では完全に接点を立つことは不可能です。

まして相手が直属の上司や同じチームの同僚や部下、後輩という場合はなおさらです。

そのため、会話でさり気なく受け流すということが有効となります。

 

話を受け流す

勝手気ままな人は相手よりも自分が優位に立とうとするので、会話でも自分が優位になるようにいわゆるマウンティングをします。

マウンティングは自分がボスザルであることを示すために後ろから、のしかかる行為のことです。

つまり自分の立場が上であることを示すために、相手を威圧することを言います。

このマウンティングをしてくる勝手気ままな人に対しては、反発してしまうと逆効果になります。

より感情的になってしまい目をつけられて、後々まで嫌がらせを受ける可能性が高くなります。

こうしたマウンティングは軽く受け流すことで効果があります。

マウンティングで威圧されても気にする素振りを見せなければ、あまり効き目がないと判断して、その後はあまりちょっかいをしてこない可能性が高いでしょう。

過剰反応をして目をつけられるよりは、よほど効果がある方法です。

 

言いなりにならない

勝手気ままな人は自分に都合よく動いたり、言うことを聞いたりする人を常に探しています。

もしそんな人だと思われたら付きまとわれることは間違いないでしょう。

それを避けるためには最初に言いなりにならない人だと思わせることが大切です。

勝手気ままな人はよく人に頼みごとをしますが、頼まれたときはきっぱりと断りましょう。

簡単に言うことを聞く人でないと思ってもらうためです。

それでもしつこく頼みごとをしてくるようであれば、交換条件を提示しましょう。

勝手気ままな人は他人に頼まれごとをされることを嫌うので、交換条件を出されたらその後は頼みごとをしなくなる可能性が高くなります。

 

期待しない

勝手気ままな人には期待しないことが一番です。

職場にいる勝手気ままな人に期待して仕事を任せたとしても、成果が得られることは期待できません。

勝手気ままな人は自分が優位に立つことだけを考えるので、他人と強調して仕事をするというタイプではないからです。

特に自分の部下に勝手気ままな部下がいた場合は、重要な仕事を任せることは避けましょう。

仕事の重要性や趣旨が伝わるかどうかも怪しいでしょう。

勝手気ままな人にはその性格が直るかどうかも期待することができません。

 

感情的にならない

勝手気ままな人と会話をする場合はなるべく冷静に対応して、感情的にならないことが大切です。

勝手気ままな人に対して怒りを表しても自分のことしか考えていないので、怒るだけ無駄です。

また、反対に怯えたり弱みを見せたりするとつけあがるので、なるべく感情を表に出さないことが重要です。

 

勝手気ままな性格を克服するには

もし自分で勝手気ままだと思っていて、その性格や行動を直したいという意思があるならばどうしたらいいのでしょうか?

勝手気ままな性格を克服する方法も考えてみましょう。

 

感情をコントロールできるようにする

勝手気ままな人は自分の欲求を抑えることができずに、他人のことも考えずに行動してしまいます。

そのため自分の感情を抑制したりコントロールできるようになったりすることで克服できる可能性があります。

もちろん自分の感情を抑えることが簡単にできれば苦労はしないでしょう。

それでも感情のコントロールで人間関係を修復できるのであれば試してみる価値はあります。

その方法のひとつとして「6秒ルール」です。

怒りを抑える方法として何も考えずに6秒カウントするという方法です。

これを応用して欲求や感情が起こったときに、6秒間何も考えずに数えてみましょう。

感情は長続きしないと言われているので、それでほとんどの感情や欲求を抑える可能性が高くなります。

まずはこの感情抑制方法で感情がコントロールできるかどうか試してみましょう。

 

他人の迷惑について考えてみる

勝手気ままな人は他人のことを全く気にしていないという特徴があります。

そのため他人の被る迷惑についても無頓着になり、ますます勝手気ままな行動を取ることになります。

しかし勝手気ままな人は自分に迷惑がかかることを嫌っています。

自分に迷惑がかかるのと同じように他人にも迷惑がかかっていると考えることで、他人の迷惑を自分のことだと思ってみましょう。

もし自分が嫌な目にあって迷惑を感じたときに、自分が同じ行動をすれば他人はこんな気持ちになるとわかります。

他人の気持ちがわかるようになれば、勝手気ままな行動を慎む可能性も大きくなることでしょう。

 

感謝の気持ちを持つ

人は一人では生きていけないということは、だれでもわかっていることですが普段からそのことを意識して生活している人は少ないでしょう。

特に勝手気ままな人は他人のことを考えない行動をするので、自分が生きていける、あるいは仕事をして生活ができるのは自分以外の他人のおかげであるとは考えていません。

むしろ一人で生きていると思っているのです。

しかし、職場だけで考えてみても自分がやっている仕事はほんの一部であって、他の人がやっている仕事や作業がなければ成り立たないことがわかるはずです。

少し他人がどれくらい自分の仕事を支えているのかを考えて、それに感謝することを覚えましょう。

勝手気ままな人の思考としては、他人が自分のために動くことは当然と考えているかもしれません。

しかし、まったく一人で行動した場合に自分がいかに無力であるかを知ることになるでしょう。

勝手気ままな性格を克服したいのであれば、他人への感謝の気持ちを持つことから始めましょう。

 

相手の意見を聞く

勝手気ままな人は他人の意見を聞いて受け入れるということをしません。

自分の意見が常に正しいと考えているからです。

しかし、ひとつの事柄に対する意見というのは人の数だけあるものです。

自分では思いつかないような視点から物事を見ている人も数多くいます。

謙虚な人はそうした意見を大事にして積極的に取り入れることで、自分の知識や行動をより広く高い次元にまで持っていくことができます。

勝手気ままな人は自分が思いつく範囲でしか行動することができないので、それ以上の成長を望むことはできません。

勝手気ままな性格を直そうとするのであれば、他人の意見もよく聞いて良い点を取り入れるくらいの広い心を持つ努力をしましょう。

 

まとめ

勝手気ままな人に対する対処方法についてはおわかりいただけたでしょうか?

勝手気ままな人が職場にいると、人間関係が大きく損なわれます。

しかし上手に対処することで、少なくても自分に対する悪影響は避けることが可能になります。

また、勝手気ままな性格だという自覚がある場合は、その性格を直さないと職場だけでなくあらゆる人間関係を損なうことになるでしょう。

この記事が勝手気ままな性格を直すことや勝手気ままな人への対処に役立てれば嬉しいです。