卑怯な

卑怯な人の特徴・心理・対処法

卑怯な
ドラマなどではよく「卑怯者!」というセリフを聞くことはありますが、現実ではあまり人に面と向かって卑怯者という人はいません。しかし現実にも卑怯な人は存在します。

ドラマのようにこれみよがしに卑怯なことをする人は少ないですが、陰で卑怯なことをしている人は意外に多いのかもしれませんね。

今回は卑怯な人の特徴や心理、対処方法について考えてみましょう。

 

卑怯とは

卑怯を辞書で引くと以下のような意味が記載されています。

「勇気がなく臆病(おくびょう)なこと、または振舞いが正々堂々としていなくて、いやしいこと。

」 これを見ると卑怯な人は臆病で影でコソコソと行動するという印象を受けます。

同じような意味の言葉に「卑劣」がありますが、卑怯よりも積極的に品性に欠ける行動を取るというニュアンスがあります。

卑怯という言葉に正式な反対語はないようですが、イメージとしては公明正大や正々堂々が一番近いかもしれません。

 

卑怯な人の特徴・心理

卑怯な人にはどんな特徴があるのでしょうか? まずは卑怯な人の特徴や心理を考えてみましょう。

 

人を見下す

卑怯な人は他人に自分よりも劣っている部分を見つけると、すぐにその人を見下す態度を取ります。

完璧な人はいないのでだれでも弱い部分や劣っている部分があります。

卑怯な人は他人の弱点を意識して探しているようなところがあるので、自分より格下と判断した人を見下します。

職場の上司が卑怯な人であれば、部下を見下してパワハラやいじめをすることでしょう。

こうした職場での地位や立場を利用して人を見下すことは、卑怯な行動の典型と言えます。

 

自分が優秀であることを探す

だれでも他人と比較して自分が得意なことや、優秀な部分を探したり確認したりすることはあるでしょう。

他人と比較すること自体は問題なく、むしろ劣っている部分があれば努力するモチベーションにもなります。

また、他人よりも優秀な部分をもっと伸ばしたいと努力するきっかけにもなるでしょう。

つまり他人と比較して自分の優秀さを確認するだけでは卑怯な人ではありません。

卑怯な人は自分が優秀だと思うためには手段を選ばず、他人を陥れることも平気です。

もし他人が自分よりも優秀だと判断したら、普通の人は相手を尊敬したり同じようになれるよう努力したりと考えるでしょう。

または、多少のやっかみや妬みを覚えるかもしれません。

しかし卑怯な人は相手よりも自分が優秀だと思われたいために、陰口や悪口などで相手の評判を落とすことを考えます。

自分が優秀になる努力よりも、相手を落としたほうが簡単だという考え方をするのです。

この背景には優越感を感じたいという気持ちがあります。

卑怯な人は自分で努力をしないので実際に他人よりも優秀になることはほとんどできません。

そのため自分が優秀であることをなんで感じるのかというと、優越感を感じたかどうかなのです。

実際に優秀かどうかは関係なく、卑怯な人は相手に対して優越感を感じたいという気持ちが常にあります。

その気持ちが卑怯な人の行動の裏にあると言ってもいいでしょう。

 

自慢話が好き

卑怯な人は自分がだれよりも優秀だと思われたいために、自慢話を良くするという特徴があります。

卑怯な人は頭が悪いわけではなく、むしろ頭がいいほうなので、自慢話をするときも露骨に自慢するのではなく、相手が興味のある話に乗ってきたところでさり気なく自慢をします。

しかし、卑怯な人はそれほど努力をしているわけでもないので、自慢話もあまり多くはありません。

何度も同じ話をしたり、時には嘘をついたりすることもあります。

また、自慢話は自分のことだけでは足りないので、家族や知り合いの自慢話までします。

つまり卑怯な人はあらゆる手段を使って自分の評価を高めようとしているのです。

 

コンプレックスがある

人はだれでも劣等感を抱く部分がありますが、そうしたコンプレックスはモチベーションにつなげればプラスに働くこともあります。

しかし卑怯な人はコンプレックスが強すぎるため、自分を極端に過小評価する特徴があります。

他人を蹴落としてまで自分を優秀に見せたいというのは、このコンプレックスの裏返しと考えられます。

本当に自分が優秀だと思えるように自信がある人は、他人と比較して優秀なことを確認することもないでしょう。

劣等感が強い人でも普通は自分を卑下する程度で収まりますが、卑怯な人は自分の中に納めきれずに、他人を批判することに結びつけてしまいます。

 

他人を批判する

卑怯な人は他人をありもしない陰口で貶めることをしますが、それだけでなく相手を批判することもあります。

その背景にあるのがコンプレックスなのです。

臆病な人は職場で仕事ができて優秀な人や人望がある人を嫌います。

自分よりも優秀な人がいるとコンプレックスによって自分が傷つくからです。

そのため影で悪口を広めたり、根も葉もない噂を撒き散らしたりします。

たとえば対象者が仕事で失敗すると、「こんな簡単な仕事をミスするのはありえない」などと大げさに相手を批判することを言います。

しかし、面と向かってそれを言うことはなく陰で本人に聞こえないように言うのが卑怯者です。

それは卑怯な人は臆病という面もあるからです。

 

臆病者でもある

卑怯な人には臆病という特徴もあります。

他人の悪口や批判をするときも自分が噂を広めていることがばれないようにコソコソしています。

「勇気がなく臆病(おくびょう)なこと、または振舞いが正々堂々としていなくて、いやしいこと。」というのが卑怯の定義でしたね。

「振舞いが正々堂々としていない」部分はまさに臆病であることを示しています。

卑怯な人がなぜ臆病かと言うと、他人から批判されることを嫌うからです。

それなら他人に批判されるようなことをしなければいいのですが、コンプレックスなどから他人を陥れるという行動をしてしまいます。

その悪行がバレて批判されないように、陰でコソコソと画策するのが卑怯な人の特徴なのです。

また、卑怯な人は自分が卑怯者であることを十分に自覚しています。

卑怯なことというのはかなり意識していなければできないことなのです。

いつの間にか卑怯なことをしてしまったという人はほとんどいません。

そのため卑怯な人は自分が卑怯であることを他人に知られたくないという気持ちもあります。

自分が卑怯であることがバレてもやはり批判されてしまうからです。

 

頭が回る

卑怯な人は臆病なため批判されることを嫌います。

その結果、自分が臆病なことや相手を陥れようとしていることを隠すために、色々と策略を巡らすのです。

必然的に卑怯な人は頭を使うようになるので、要領よく卑怯なことができるようになります。

頭の悪い人は同じことをしても直ぐにバレてしまうので、卑怯な人というよりは馬鹿な人という認識をされると言ってもいいでしょう。

頭の良さは卑怯な人の特徴でもあります。

しかし卑怯な人が頭を使うのは、主に悪いことが発覚しそうになった場合の抜け道を探すことに使われます。

卑怯な人は絶対に批判されたくないので、必死でバレないように頭を使うのです。

ただしその場は逃れられても結局発覚してしまうこともあるので悪いことはできないものです。

 

自分をアピールするのが得意

卑怯な人は自分で努力をしないで、他人を蹴落として自分を目立たせることに長けています。

そのため、自分をアピールすることにも得意だという特徴もあります。

卑怯な人のアピールの仕方は結果ではなく経過をアピールするという特徴があります。

つまり結果が出るほど努力することはできないので、手っ取り早く今だけがんばってそのがんばったことを褒めてもらおうとするのです。

人間としては努力したことをひけらかさずに、結果を出したほうがよほどかっこいいのですが、卑怯な人にはそれができないのです。

また卑怯な人は努力したことだけでなく自分が得意なことを必要以上にアピールするのも得意です・

責任を転嫁する

卑怯な人の特徴に自分の責任を他人に転嫁するということがあります。

これこそ卑怯者の最大の特徴と言えるでしょう。

職場の上司が卑怯な人だとしたら、仕事やプロジェクトの失敗はすべて部下の責任になってしまうでしょう。

この責任転嫁は卑怯な人が無駄に高いプライドを持っていることから発生します。

卑怯な人の根底には自分が正しいという根拠のない自信があります。

そのため仕事で失敗しても自分ではなく部下が悪いという考えしか浮かばないのです。

また、自分が悪いと認識していたとしてもそれを認めることはプライドが許さず、さらに他人からの批判も避けようとするので責任を他人に転嫁するのです。

しかし、こうした責任転嫁は周囲の人には、本当はだれに責任があるのかということがバレていることがほとんどです。

それでも卑怯な人はその場しのぎで責任転嫁をしてしまい、最終的には周囲から嫌われ部下からの人望もまったくなくなってしまいます。

 

手段を選ばずに保身に走る

卑怯な人は自分の保身のためであれば手段を選びません。

責任転嫁をするのも保身を考えた行動ですが、たとえば家族や友人がトラブルに巻き込まれたときでも、卑怯な人は自分の身に面倒事が降りかからないように見て見ぬ振りをします。

人が困っているときに助けることはしませんが、自分が困っているときは平気で助けを求めるのが卑怯な人です。

 

卑怯な人の見抜き方

卑怯な人への対処法を考える前に、まずは卑怯な人をどのようにして見抜くかを考えてみましょう。

 

こちらを探る行動をする

卑怯な人は相手の情報を得てからどのように利用するかを考えます。

そのため会話をしているとこちらを伺う質問をしたり、カマをかけたりして弱みや弱点を探ってきます。

卑怯な人は目をつけた人の弱点を見つけると、そこにつけ込んで攻撃をしてきます。

やたらと自分のことを聞きたがる人には注意しておきましょう。

もしかするとそれは卑怯な人が攻撃をする前の準備段階かもしれませんよ。

 

手柄を奪おうとする

職場で他人の手柄を奪って出世したというような噂がある人には注意する必要があるでしょう。

もちろん噂をうのみにするのは良くないことですが、卑怯な人は他人の手柄を自分のものにするのが得意です。

そんな噂のある人が自分に近づいてきたら会話には十分注意しましょう。

 

自分が得にならないと動かない

卑怯な人は損得勘定だけで行動しますが、特に自分が得になることに積極的です。

いわゆるウィンウィンの関係はお互いに得をする関係ですが、卑怯な人は自分だけがウィンになるような行動しかしません。

つまり相手が得になることはたとえウィンウィンであっても嫌うのです。

職場では会社のためではなく自分の出世や手柄のために行動します。

特に卑怯な人だとわかるのは、交渉事をするときに自分にメリットが大きい交渉しかしないという点です。

自分に対して大きな見返りと要求したり、どう考えても不釣り合いな条件を提示したりする人には注意しましょう。

 

自分に甘く他人に厳しい

自分にも他人にも甘い人や、反対に自分にも他人にも厳しい人も対処が難しいですが、最悪なのは自分に甘く他人に厳しい人です。

卑怯な人はこうしたタイプが多いので、自分のことを棚に上げた行動をします。

他人のミスには厳しく、自分が同じミスをしたときにはまるで例外のように言う人は卑怯な人である可能性が高いでしょう。

 

卑怯な人への対処法

それでは次に卑怯な人への対処法を考えてみましょう。

 

距離をおいて接する

職場にいる厄介な人に対処する方法で最も効果があるのは、一定の距離を置くということです。

卑怯な人への対処法も深く関わらず一定の距離を置く必要があります。

特に卑怯な人は他人を自分が出世するための道具のように考えているので、関わりを持つだけで自分のマイナスになる可能性が高くなります。

職場の上司や同僚であっても、なるべく距離をおいて仕事で必要なとき以外は接触をしないようにしましょう。

卑怯な人に対しては事務的な対応を中心にして、プライベートの話しはしないのが一番です。

 

感情的になって対立しない

卑怯な人と対立すると相手が悪かったとしても、執拗な攻撃を受けることになります。

卑怯な人は自分に対して害がある、悪意があると判断すると遠回しにあなたを攻撃します。

たとえ正義感から卑怯な人を批判したとしても、その人にとってあなたは敵と認識されるのであなたのプラスになることはひとつもありません。

自分が正論を言っていたとしても相手には関係のないことなので、むやみに卑怯な人は刺激しないほうが得策です。

 

話は半分聞き流す

卑怯な人と会話をするときはすべて真剣に聞く必要はありません。

特に卑怯な人は特定の人の悪口を言うことがあり、その話に積極的に参加しているかどうかで人を判断します。

もし人の悪口に乗ってしまうと、相手を攻撃する道具として利用されたり、最悪の場合は悪口を言った張本人にされたりします。

そのため卑怯な人の会話ではあまり積極的には話さず、特にだれかの悪口には同意はしないように気をつけましょう。

 

自分の情報を言わない

卑怯な人と話す場合は悪口に乗らないことも大切ですが、もうひとつ自分の情報を漏らさないことにも気をつけましょう。

卑怯な人と敵対しているときだけではなく普段から情報を漏らさないことが重要です。

過去の失敗などを軽々しく口にすると、卑怯な人はそれを覚えていてあなたを的だと判断したときに攻撃に利用する可能性が高くなります。

卑怯な人は身勝手な理由で他人を敵対視するので、自分が敵と認定されていることに気づかないことも多いのです。

また、卑怯な人は表面上は人当たりがいいことが多いので、つい安心して何でも話してしまうことがあります。

プライベートな話など個人情報はよほど信頼している人にしか話さないようにしましょう。

 

まとめ

ドラマの中にしかいないと思っていた卑怯な人も意外と身近にいるかもしれませんね。

特に職場に卑怯な人がいる場合は気をつけて行動しましょう。

卑怯な人は他人を利用することに長けているので、普段から自分の情報をすべて話すようなことは避けましょう。

卑怯な人と利害関係になったときに利用されたち攻撃されたりする材料になります。

この記事が卑怯な人に対処するのに役立てたら幸いです。