忖度する人の特徴・心理・対処法



「忖度(そんたく)」という言葉はある社会的な事件から有名になった言葉ですが、忖度する人は一般的な職場でも存在します。

忖度の解釈にもよりますが、忖度そのものは決して悪い意味ではありません。

今回は忖度のほんとうの意味から、忖度する人の特徴、職場における忖度とはどういったものかという点について考えてみましょう。
 

忖度とは


「忖度」の本来の意味は「他人の気持ちを推し量ること」です。

しかし皆さんのイメージは忖度するというのは、なにか悪いことをすると言ったイメージかも知れません。

これは政治家の気持ちを推し量った官僚が勝手に配慮した結果、社会的な事件を引き起こしてしまったからです。

正しい言葉の意味からすれば、忖度することは悪い意味どころか、社会人としてはむしろ忖度することは必要不可欠とも言えるのです。

他人の気持ちをわかるということは、コミュニケーションを図る上でもとても重要なことです。

特に職場においては忖度することは必須と言えるでしょう。

しかし忖度しすぎると「他人の気持ちを推し量った上で配慮する」するという行動となってしまいます。

今回は悪い意味で忖度する人に関して考えてみましょう。
 

忖度する人の特徴・心理


まずは忖度する人の特徴や心理から考えてみます。
 

頭がいい


忖度する人が頭の回転が良いというのはある意味当然のことですね。

他人の気持ちを推測して、その人が求めていることを言われる前にやってしまうことが忖度だからです。

もちろん職場において忖度する対象となるのは上司であることは間違いないでしょう。

上司の気持ちを推し量る段階で間違ってしまっては、忖度どころか上司の機嫌を損ねてしまいます。

そのため忖度には頭の回転の良さが求められるのです。

また、忖度するには周囲の状況や忖度することによって得られる自分の利益など模考慮する必要があります。

頭の良さとともに計算高さも忖度する人の特徴と言えるでしょう。
 

野心がある


忖度する人の中には自分の利益は考えず、上司だけでなく部下や同僚にも本来の意味での忖度をする人もいます。

つまり気配りができるという意味での忖度をする人です。

しかし、忖度する人のほとんどは対象が上司であり、忖度する理由は自分が出世するためなので、野心があるという特徴を持っています。

上司は忖度を好む傾向にありますが、それはなにも言わなくても適切な行動をするという以外に、失敗したときは自分に責任がないからです。

部下が勝手に忖度してやったことなので、自分の命令や指示ではないため責任問題にはなりません。

しかし、成功すれば忖度した人の評価は高くなるので、リスクはありますが野心のある人は忖度する傾向があります。
 

上下関係を大事にする


忖度する人は上下関係を大切にするという特徴があります。

そもそも「忖度」と同じ意味を持つ言葉は日本以外、特に欧米では存在しないでしょう。

なぜなら個人主義で横社会の欧米では、上の人の気持ちを慮るなどという考え方はないからです。

つまり忖度は上下関係がある縦社会の日本だから存在する言葉なのです。

そのため忖度をする人は、当然上下関係を大切にする人です。

上下関係を大切にしているから、上の人の気持ちを考えて先回りした行動を取ろうとするのです。
 

周囲の期待に答えたい


忖度する人の中には周囲の期待に答えるために行動する人もいます。

職場に限らずこのタイプの人は日本には多く存在しています。

たとえば、親の期待に答えるために自分では望んでいない進路を決めてしまう人などはその典型と言えるでしょう。

個人主義で自分のために行動するのが当然、という考え方の欧米では考えられない行動でしょう。

忖度そのものは必ずしも悪いことではありませんが、行き過ぎた忖度は自分の人生を変えてしまうでしょう。

目上の人は大切ですが、その人の考えの通りの人生を歩むことが果たして自分の人生と言えるでしょうか?

忖度するにしても最終的には自分の考えで自分の進む道は決めましょう。
 

周囲が忖度をしている


自分の親や職場の上司が忖度をしているのを見続けていると、それが当たり前という感覚になり自分も忖度をするタイプの人もいます。

このタイプの人は上下関係を大切にしているという下地があるので、目上の人がしていることをそのまま真似をしてしまいます。

少しタイプとしては古いタイプの人間と言えるでしょう。

そのため情報にも疎いところがあり、視野が狭いという特徴もあります。

忖度をする人は基本的に目上の意向に従うという思考をするので、今の情報社会の中で情報をうまく取捨選択するという能力に欠けています。
 

断りきれない


優柔不断な人や強い人に盲目的に従う人も、結果的に忖度する人になることがあります。

優柔不断な人は忖度することに迷いがある人ですが、結果的に強く出られると忖度してしまうタイプです。

「長いものには巻かれろ」というタイプの人は、むしろ積極的に忖度する人と言えます。

断りきれなくて忖度してしまう人でも、結局は自分で選択しているので、しかたなくやってしまったという言い訳は通用しません。
 

自分を優秀だと思わせたい


忖度というのはだれからも指示されずに自分の考えだけで判断して行うものです。

そのため忖度した結果がうまく言ったときは、自分ひとりの功績や手柄ということになります。

そのため自分が優秀であることを周囲に示すために忖度をする人もいます。

つまり忖度することで周囲から優秀だと思われることが目的なのです。

しかし、本来は自分がやるべきことをきちんとやっていれば、周囲の評価はあとからついてくるもので、最初から評価を狙って忖度するべきではないでしょう。
 

義理と人情


忖度する人というのはタイプとしては昭和生まれの少し古いタイプか、そうした人を見て育った人です。

義理と人情というのは理性的な行動からは正反対の位置にあります。

理性的に客観的な立場で行動するのではなく、主観的な相手に対する感情から行動します。

就職のときに世話になった人などは、特に職場で忖度する可能性が高くなるでしょう。

もちろんそうした古い考え方も悪いことではなく、世話になった人に恩返しをするというのはよいことです。

しかしいつまでも引きずって常に忖度を繰り返すのは、少しやりすぎと言えるでしょう。
 

厄介ごとに巻き込まれたくない


同じ忖度をするのでも積極的に行動する忖度と、なにもしない忖度があります。

つまり本来であればやってはいけないことや、会社の就業規則等に抵触する行為があっても自分が巻き込まれるのを避けるために、忖度して見て見ぬふりをするということです。

忖度というのは基本的に相手がいて相手の気持ちを考えてするものですが。

見て見ぬふりをするというのは、明らかに自分の保身のためにやっていることです。

しかし不正を見逃すような行為は、相手が世話になっている上司や先輩であってもやってはいけないことです。

これは忖度の範囲を超えていると言えるでしょう。
 

よく気がつく


忖度をする人の特徴としては、他人からよく気がつくと言われることです。

忖度そのものが相手の気持ちを察して行うことなので、忖度する人は忖度と関係なくても普段からよく気がつく人なのです。

また、忖度する人がよく気がつくのは、周囲に対していつも気を配って空気を読もうとしているからです。

そのため常に気が休まることがなく精神的に疲れているという特徴もあります。

他人に気を遣うのは素晴らしいことではありますが、そのために自分の健康を犠牲にしていては意味がありません。

何事もほどほどにすることが最も大切です。
 

見返りを期待する


忖度をする人の中には見返りを期待して忖度をする人もいます。

「他人の気持ちを推し量る」という忖度という言葉の本来の意味からすると、少し外れた行動になります。

これは他人の気持ちを推し量って行動するのではなく、自分の利益を考えてこうすれば見返りがあるのではないかという期待を勝手に考えた行動です。

さらに見返りを期待するような言葉を相手に言ってしまっては、忖度と言うよりも浅ましい行動になってしまいます。

見返りがあるかもしれないと心の中で期待している分には問題ありませんが、それとなく要求してしまってはもはや忖度と言うことはできません。
 

認められたいと思っている


忖度する人の中には相手に認められたいと思う、いわゆる承認欲求から忖度をする人もいます。

このタイプの人は特定の相手に対して気遣いをしますが。

認められたいと思っているだけで特に見返りを求めるわけではありません。

本人としては相手のためを思って気遣うのですが、相手は必ずしもそれに対して喜んでいるわけではないかもしれません。

むしろ気を使われすぎて迷惑している可能性もあります。

行き過ぎた気遣いや忖度は返って相手の迷惑になることもあるのです。
 

仕事に不安がある


職場で忖度をする人の中には、仕事に自信がないため忖度することで上に認めてもらおうとする人もいます。

このタイプの人は時事ができないわけではなく、日常的な仕事はそれなりにこなすことができますが、特に秀でた能力を持たないために不安を感じている人です。

そのため仕事では大きなアピールができないので、忖度することでアピールしようとしているのです。
 

忖度できない人の特徴


忖度する人特徴がわかったところで、反対に忖度ができない人の特徴についても考えてみましょう。
 

融通が利かない


忖度できない人は頭がかたく融通を利かせることができません。

つまりルールを曲げることができない人です。

忖度するというのはある意味ではルールを曲げてでも融通を利かせるということになります。

職場ではマニュアル通りの仕事しかできず、臨機応変に対応することができないタイプの人です。

しかし、それが悪いという意味ではなく融通を利かせることはときによってはルールを逸脱することなので、部署によっては致命的な意味を持つことがあります。

忖度ができない人は忖度が許されない、経理や会計と言った部署での仕事が向いていると言えるでしょう。

反対に忖度ができる人は、取引先に合わせて臨機応変に対応する必要がある営業部門向きですね。
 

空気が読めない


忖度ができる人は空気の読むのがうまく、話の流れに合わせた会話をすることができます。

反対に忖度できない人は空気が読めない人です。

そもそも忖度というのは相手にはっきりと指示されたり、要望を受けたりしなくても自分で判断して行動することです。

空気が読めない人は、相手が言外に匂わせていることを読み取ることができません。

そのため忖度も求められてもそれに気がつかないのです。

忖度に悪いイメージを持っている人もいるかも知れませんが、少なくても日本ではある程度相手の気持ちを察して行動することが求められます。

行き過ぎた忖度は問題ですが、全く空気が読めずに相手の気持ちを察することができない人も問題なのです。
 

忖度を悪いことだと思っている


忖度ができない人は、基本的に忖度することが悪いことだと考えています。

スポーツに例えるととにかく全力で相手にぶつかることが正しいと考えるタイプです。

反対に忖度できる人はルールの範囲内であれば、正攻法でなくても邪道と言われるような手段も平気で使うことができるタイプです。

そのため忖度を求められているだけで反発してしまうのが、忖度できない人の特徴と言えるでしょう。

行き過ぎた忖度はルールを破ることになりますが、適切な忖度はむしろ仕事をスムーズにする効果があります。
 

忖度する人のメリット


忖度という言葉は悪いイメージがつきまとっていますが、忖度自体は悪いことではありません。

最後に忖度する人のメリットを考えてみましょう。
 

空気を読むことができる


忖度する人は空気を読むことができその空気に適した行動をすることができます。

社会人として、特に日本の職場では空気を読めることは大切なこととされています。

職場ではチームで同じ仕事をするということがよくあるので。

コミュニケーションが重要となりますが、空気が読める人はコミュニケーションを図ることにも長けています。

反対に空気が読めない人がいると、一緒に仕事をする上では不安に感じる人も多いでしょう。

チームとして成果を出さなくてはいけない場合は特に、空気が読めずに周囲と同じ認識で仕事をすることができないからです。

忖度できる人は他人の気持ちを図ることができるので、職場ではプラスとなります。
 

リーダーシップがある


他人の気持ちがよくわかる忖度できる人は、コミュニケーションも得意で人から信頼も得られやすいという特徴があります。

人をよく見て判断できるのでその人の得意なことや強みを見つけるのも得意としています。

そのため忖度する人はリーダーとしての手腕を発揮することもできます。

適材適所で仕事を振り分けたり、気配りによって部下のフォローをしたりとリーダーとしても優秀な働きができるでしょう。
 

まとめ


忖度する人に対してあまり良くないイメージを持っていた人も、忖度そのものは悪いことではなくむしろ秘本社会では当たり前のことだとわかっていただけたと思います。

忖度が悪いのではなく、忖度しすぎることがよくないのです。

忖度の本来の意味である「他人の気持ちを推し量る」ことを忘れていなければ、職場ではむしろ積極的に忖度してもいいでしょう。

この記事が忖度する人への誤解を解くことができたなら幸いです。