責任感がない

責任感がない人の特徴・心理・対処法

責任感がない
責任感がない人は周囲に必ずいますが、職場にそんな人がいると会社全体にも影響があります。

部下や同僚に責任感がない人がいると、その責任を自分でも取らなくてはいけなくなることもあります。

責任感がない人の特徴や責任感がなくなる理由を考えて、正しく対処しましょう。

責任感がない人とは

「責任」という言葉には「自分の行動や仕事の結果に責を負う」という意味があり、責任感は「自分の行為に対する責任を重く感じること」を言います。

つまり「責任感がない人」は自分の行動の結果に責を負わない人のことを言います。
職場で考えてみると、仕事に対してやるべきことをしていない、仕事を失敗しても責任を追わない人のことです。

責任感がない人の特徴・心理

責任感がない人にはどのような特徴や心理的要因があるのでしょうか? 対処方法を考える前に特徴を把握しておきましょう。

面倒なことはしたくない

責任感がある人は最後までやりとげるという気持ちを持っていますが、責任感がない人はそもそも面倒なことをしたくないという気持ちが強いので、最後までやりとげるという気持ちを持ち続けることができません。

基本的に何かを任されること自体が嫌いで、責任を追求されると自分以外の他人のせいにするという特徴があります。

自分が楽をすることしか考えていないので、責任逃れをしたあとで他人が被る迷惑についてもまったく考えません。

その背景には「(自分以外の)だれかがやればいい」という気持ちがあります。

自分でできないと思った時点でやるべきことを放り出して、他人に丸投げすることも平気です。

甘えと根拠のない自信

責任感のない人は自分では責任感がないと思っていないので、裏付けや根拠のない自信だけがある自信家でもあります。

自分に自信があるので、たとえ失敗しても自分のせいではなく、平気で他人のせいにすることができます。

この背景には甘えがあるということも本人にはわかっていません。

報連相がない

責任感がない人の特徴として「報連相」がないという点もあります。

仕事をする上では報告・連絡・相談は不可欠ですが、責任感がない人はこうした情報共有をしない傾向にあります。

仕事を最後までやりとげる上では情報の共有は不可欠ですが、責任感のない人は報連相がないため情報の共有ができず、行き違いが多くなり結果としてトラブル発生や失敗ということになります。

責任感がない人の報連相ができないことが、無責任さを象徴していると言えます。

迷惑の自覚がない幼い精神年齢

責任感がない人は自分のせいで人に迷惑をかけているという自覚がありません。

そのため約束を守るという社会人として最低限度のこともできないのです。

遅刻や約束のキャンセルも平気で、自分のペースを守ることだけを考えていて、納品日や締切日でさえ相手の勝手な都合と解釈しています。

自分が約束を守らなかったらどうなるのかということも想像できない人です。

また、仕事を途中で投げ出す人は他人に甘える幼い精神年齢の人ということもできます。

精神年齢が幼いので社会人としてのルールを守れず、自分の都合だけで行動してしまい、責任を取ることもせずに仕事を途中でやめてしまうのです。

ポジティブ過ぎる

ポジティブな考えとネガティブな考えではポジティブな考え方のほうが仕事に関してはプラスと考えられますが、実はネガティブ思考のほうが責任を果たすという意味ではプラスになります。

ネガティブ思考は、慎重であらゆる想定をして万全な準備を整えてから行動するという考え方です。

そのため行動に時間はかかりますが、失敗しないで責任を果たす可能性が高いのです。

責任感のない人はどちらかと言うとポジティブな思考を持っていて、なんとかなるだろうという考えで行動して、なんともならなかったときには投げ出してしまいます。

行動が早いだけで結果への配慮や責任を取るということがありません。

ネガティブ思考と比べると責任感のない人の行動はその人の精神面ではプラスですが、他人にかかる迷惑から見るとマイナスとなります。

時間やお金にルーズ

責任感のない人には約束を守らないという特徴がありますが、その背景には時間にルーズということがあります。

自分に都合が良いように解釈する傾向があるので、5分や10分の遅れは問題ないだろうと考えた結果、大幅に遅刻しても気にする様子もありません。

時間と同じように金銭的にもルーズなのが責任感のない人です。

普通は社会人になると人からお金を借りるのは、たとえ小銭でも抵抗感があります。

しかし責任感のない人はお金の持ち合わせがないとすぐに人から借りようとします。

社会人になってからも親にお金の管理を任せている人も、責任感のない人に多い特徴です。

疑問や質問が浮かばない

責任感のない人は人と会話をしていても話の内容をテキトーに聞いていることが多いので、疑問や質問が浮かぶということはありません。

基本的になんとかなるだろうという考え方なので、質問ができるほど真剣に話を聞いたり会話したりしないのです。

そのため、あとになって「聞いてないよ」ということが多いのも特徴のひとつです。

そもそも話を真剣に聞いていないので、たとえ伝えられていることでも記憶に残っていないのです。

それが原因で同じ間違いを繰り返すことも多いという点も特徴のひとつです。

安請け合いが多い

責任感がない人は安請け合いをするという特徴も持ち合わせています。

この特徴の背景にはいい人だと思われたい、できる人だと思われたいといった気持ちによって見栄を張った結果、できる保証もないことを安請け合いして失敗してしまいます。

できなかった場合に人に迷惑をかけてしまうという発想がないので、簡単に安請け合いをしては途中で放り出すということを平気でします。

テキトーなアドバイスをする

人に相談を受けた場合は自分の経験をもとにしたり、実際に効果があったりしたことをアドバイスするのが普通です。

しかし責任感のない人は思いつきでアドバイスしたり、自分ではやらないようなことをアドバイスしたりします。

何事にも真剣さが足りないので、責任感のない人のアドバイスはまともに受け取らないほうがいいでしょう。

後回しが得意

責任感のない人は自分から積極的に物事を解決するという意識がありません。

そのため仕事上必要なことでもなるべく後回しにして自分でやらず、他の人がやってくれるまでまとうとする傾向が強くあります。

そのため、だれかがやらなくてはいけないことを指名されたときには、拒否するという特徴があります。

職場に責任感がない人がいると仕事が溜まってしまうので、上司や先輩が見ると責任感がないのは一目瞭然となり、必然的に責任感のない人に対する評価は低くなります。

その日によって言うことが違う

責任感がない人は気分屋なところがあるので、その日の気分によって言うことがコロコロ変わるという特徴もあります。

基本的にいい加減なところがあるので、昨日言っていたことと180度変わるということもあります。

つまり自分の発言に対しても責任感がないのです。

責任感があるかどうかをチェックしよう

ここで自分に責任感があるのか、責任感がないのかをチェックしてみましょう。

約束や時間を守れる

責任感がない人は時間にルーズで約束も守ることができません。

自分のことしか考えていないので時間を守らなかったことによる相手の迷惑を考えていないからです。

これに対して責任感のある人は時間や約束をきちんと守ることができます。

自分が時間をどれだけ守ることができるかによって、責任感がどれだけ強いのか、それともまったくないのかを測ることができます。

信念や意思が強いか

責任感が強い人は仕事を最後までやりとげる意志の強さがあり、できない仕事は最初から受けないという信念も持っています。

これに対して責任感がない人はそうした信念もなく、いかに楽をして給料をもらうかという自分勝手なことしか考えていません。

仕事を最後までやりとげる意思があるかどうかで、自分に責任感があるかどうかを判断してみましょう。

相手の気持ちになれるか

相手の気持ちになれる人は約束も守り、仕事を途中で投げ出すようなことはしません。

責任感のない人は相手の気持ちを考えることをしないので、相手の気持ちを傷つけることをしても平気です。

相手の気持ちになれるかどうかでも責任感のある人か、それともない人かを判断することができます。

物事を他人事としてみていないか

責任感のない人はたとえ自分がしたことでも他人事のように感じて、失敗も他人になすりつけることも平気でします。

責任感のある人は反対に、同じ部署の他人がした失敗でも自分のことのように感じて、ミスの対策や原因を真剣に考えることができます。

自分のミスを他人のせいにしたり言い訳をしたりする人は責任感がない人だと言えます。

責任感がない人への対処法

責任感がない人の特徴がわかったところで、責任感がない人への対処方法を考えてみましょう。

責任を分けて考える

同じ職場で責任感がない人と一緒に仕事をする場合は、自分とその人の責任を分けて考えましょう。

責任感がない人が失敗したときに、その結果が自分の仕事にも大きく影響する場合、責任感のない人はその責任をなすりつけてくるかもしれません。

それを予め予測して対処する方法を考えておきましょう。

まったく影響がない仕事をしているのであれば、責任をなすりつけてくることもありませんし、万一責任をなすりつけられても無関係なので無視することができます。

責任感のない人には期待しない

責任感のない人に少しでも期待してしまうと、仕事の結果がとんでもなく低レベルだったときに取り返しがつかない場合があります。

責任感がない人には期待せず、影響が少ない仕事を与えておくのが無難です。

特に納期がある仕事は責任感がない人のために、納期が遅れることがないように配慮して仕事を割り振ることが大切です。

周囲とコミュニケーションを図る

責任感がない人と仕事をする場合は普段から周囲の人とコミュニケーションを取り、一定以上の信頼を得られる関係を築いておきましょう。

自分も周囲から孤立している状態では、責任感のない人に責任をなすりつけられる可能性が高くなります。

万一のときでも周囲の信頼が得られていれば、責任感のない人よりはあなたを信用する人が多くなるでしょう。

責任感のない人に仕事をさせる場合の注意点

責任感がない人に仕事を振り分ける場合は以下の点に注意しましょう。

できない場合の対応を決めておく
責任感がない人は仕事を途中で放り出したり、最後までできなかったりする可能性が高くなります。

そのため仕事が完了しないことを想定して、予め対処方法も支持しておきましょう。

指示は口頭ではなく文書で行わないと、あとになって「言った、言わない」の水掛け論になるので注意しましょう。

役割分担を具体的にする
子供に掃除しましょうと言ってもサボる子供はいますが、もっと具体的に拾うゴミの数を指定するとほとんどの子供がきちんと掃除するようになります。

責任感のない人への仕事の与え方は具体的なものにしないと、あとでやらなかった言い訳をされるので気をつけましょう。

●過度な期待はしないが、できたら褒める
責任感のない人は子供と同じように扱うといいでしょう。

精神年齢は子供なのであまり大きな期待はできませんが、うまくいった場合は褒めてあげることで責任に対する考え方も変わってくるでしょう。

責任感のない性格を直す

周囲から責任感がないと言われていたり、先程のチェック項目が当てはまったりする人は、責任感がない点を直す必要があります。

責任感はあとからでも身につくものなので、責任感の身につけ方も学んでおきましょう。

責任感は自分で獲得する

責任感は教えてもらったり生まれたときから備わっていたりするものではなく、自分で意識して身につけていくものです。

「責任感がある人」というのは自分で評価するのではなく、第三者から得られる評価です。
他人から責任感があるという評価を得るためには、責任を果たしていくことが必要です。

与えられた仕事を最後までやり通すことを繰り返していく以外に責任感があるという評価は得られません。

しかし、何も難しい仕事を完璧にこなすということは必要ありません。

責任感がないと思われている間は難しい仕事を与えられることもないので、まずは簡単な仕事も手を抜かずにきちんと最後までやり抜きましょう。

言い訳をしない

もし仕事をやりとげられなかったり、失敗したりしても言い訳をすることはやめましょう。

やると言った仕事を結局できなかったのは自分なのですから、どんなに失敗の理由を言ってもそれは言い訳にしか過ぎません。

たとえ想定外の出来事が起きて失敗したにしても、想定しておかなかった自分が悪いのです。

言い訳をするよりも想定していなかったことを素直に認めて謝罪するほうが、よほど次の仕事の成功に結びつきます。

これは自分のミスを素直に認めるということです。

ミスをしたことを認めるのは嫌なものですが、言い訳をしているうちは責任感があるという評価を受けることはないでしょう。

責任を転嫁しない

責任感がない人の代表的な行動としては、自分のミスを認めない他に失敗の責任を他人に転嫁するということがあります。

仕事に遅刻した理由を交通渋滞のせいにするのではなく、渋滞も考えて十分な間に合う時間に起きることができなかった自分が悪いと認めることが大切です。

失敗を他人や他の事情のせいにしているうちは責任感が身につきません。

自分の行動の結果はすべて自分のせいだということを頭に叩き込んでおきましょう。

まとめ

責任感のない人が同じ職場にいると、失敗をいつ自分のせいにされるかわかりません。

責任感のない人の特徴をよく考えて、うまく対処することも必要です。

また、自分が責任感のない人間にならないように、十分気をつけることも大切です。

この記事が責任感のない人に対処したり、自分で責任感を身につけたりするためのお役に立てたなら幸いです。