学習性無力感に陥っている

学習性無力感とは?

学習性無力感とは自分の行動と結果が伴わないことを何度も経験していくうちに、

やがて何をしても無意味だと思うようになることをいいます。

努力しても良い結果が得られない状況で長期間続くとどうでしょう。

「10年頑張っても給料もボーナスもは変わらない」と先輩に聞かされたとします。

「せっかく頑張っているのに頑張っても給料は変わらないなんて・・」

「どうせ頑張っても意味がない」と急にやる気をなくしてしまう可能性もあるでしょう。

そんな学習性無力感に陥っている社員がいると、本人のモチベーションが下がるだけではなく、

なんに対してでも意欲が失われていくでしょう。

職場全体の士気も下がります。

学習性無力感に陥らないための2つの対策を紹介しますので、最後までご覧ください。

学習性無力感に陥っている人の特徴

一生懸命努力はしたけど、結果がついてこない、成果が上がらないというのはやはりつらいものです。

学習性無力感に陥りやすい特徴を挙げてみます。

自分に自信がない

大なり小なり失敗は誰にでもあります。

失敗から学ぶことがあれば次は成功へとつながりますが、

次に挑戦しようとしても「どうせ失敗するに決まってる」「自分には無理だ」とネガティブな発言が多いです。

「大丈夫だよ」という周りからの慰めや励ましの言葉も響きません。

仕事の生産性が低くなることが多いでしょう。

成果が上がらない

受験勉強中、成績が上がらないことで不安や焦りやイラ立ちを感じた人もいたのではないでしょうか。

社会人になってからも勉強は続きます。

採用試験や資格を取得するために一生懸命勉強をしますが、何度も不合格が続くと

「もうダメだ」「次も落ちるだろう」次第に自信がなくなります。

絶望的状況にある

仕事がない、借金がある、助けてくれる人も相談する人もいないなどという状況が重なると、
「いくら頑張っても状況は良くならない」
「生きてても楽しくない」

という絶望感に襲われます。

諦める

最後まで諦めない精神を持っている人は素晴らしいですね。

よく『最後まで諦めるな』『諦めが肝心』と言いますが、状況に応じて使い分ける人もいるかと思います。

人はストレスを回避できない、またはいくら頑張っても状況が変わらないと認識します。

その状況に長期間置かれると、今後も状況は変えられないだろうと諦め、学習性無力感に陥ります。

失敗を引きずる

失敗が続くと誰だって人は落ち込みます。

やる気もなくなります。

ですが、気持ちを切り替えていかなければ前に進むことはできません。

学習性無力感な人は失敗をずっと引きずってしまいます。

学習性無力感に陥りやすいとき

ストレスを回避できない、状況が一向によくならない、学習性無力感に陥りやすい具体例を挙げます。

褒めたれたことがない

親から「ダメな子ね」と言われ続けたら子どもは傷つきます。

褒められたくて手伝いをしても頑張ってテストでいい点取っても褒められる事はない。

すねたり「自分は嫌われているんだ」と心に深く傷つくでしょう。

感謝されない

家族に感謝されたくて家族の世話をしているわけではないですが、感謝の気持ちは持ってほしいです。

感謝の気持ちを言葉にしてもらえればつらくても頑張れます。

やりがいも感じます。

育児・家事・家族の世話などやってくれて当たり前、そして日常生活での失態や怠慢をひどく指摘されると

やる気が半減します。

認められない

頑張った成果は認められたいと思うのが普通の感覚です。

しかし、どんなに成果を上げてもいくつも実績を残しても

なかなか上司に認めてもらえないと不満や怒りといった苦痛を味わいます。

学習性無力感を克服するための2つの対策

学習性無力感を克服する方法はあります。

それにはなんと言っても「自分はやればできる」という思考が必要です。

困難な状況に置かれていても、必ず現状を回避できるという自信があれば、学習性無力感に陥りにくくなります。

成功体験を積む

過去に成功体験がある人は自分に自信が持てます。

学習性無力感に陥った人はこれまで失敗続きで自信をなくしていたでしょう。

「やればできる」という自信をつけるためには成功体験を積み重ねることです。

まずは小さな目標を立てて達成感を味わってみましょう。

  • 1日1回は自分から声を掛ける/発言する
  • 1日を振り返って日記を付ける
  • 締め切り日に余裕を持つ

など小さなことから成功体験を積むことと達成感を味わうことで少しずつスッテップアップしていき自信を付けていくのです。

自己肯定感を高める

  • 自分は嫌われている
  • 自分には存在価値がない
  • 何やってもダメだ

と自己肯定感が低い人は出来なかったことに目を向けるのではなく、できたことに目を向けて自分で自分を褒めてください。

これまで気づかなかっただけで必ず成長した部分がなにかあるはずです。

成長した自分を褒めてください。

自分を好きになって自己肯定感を高めていきましょう。

まとめ

以上、学習性無力感についてまとめました。

学習性無力感の人がいると職場でも伝染してしまいますので、早めの対応が必要となります。

やる気がないように見えていても本人は一生懸命頑張っているので「がんばれ」は励みになりません。

「これ以上、何を頑張れというのか」というプレッシャーを与えているだけです。

「なにか手伝うことない?」と気に掛けてやるだけで充分です。

温かく見守りましょう。