サイコパスな人の特徴・心理・対処法
サイコパスと言うと映画やTVドラマなどでは連続殺人を犯すような人のことを言いますが、実はサイコパスは日常生活にも存在していて、あなたの身の回りにもいる可能性はあるのです。
そうしたサイコパスな人が職場や近所にいた場合どのように接したらいいのでしょうか? この記事ではサイコパスとはなにか、サイコパスな人の特徴や対処方法などを解説します。
サイコパスとは
サイコパスはサイコパシー(精神病質)から派生した言葉で、精神病質者と訳されています。
もしくは「反社会性パーソナリティ障害者」という意味で使われていますが、ウィキペディアではサイコパスが以下のように説明されています。
—以下引用—
精神病質(せいしんびょうしつ、英: psychopathy、サイコパシー)とは、反社会的人格の一種を意味する心理学用語であり、主に異常心理学や生物学的精神医学などの分野で使われている。
その精神病質者をサイコパス(英: psychopath)と呼ぶ。
–引用ここまで—
また、サイコパスには以下の定義があります。
・良心が異常に欠如している
・他者に冷淡で共感しない
・慢性的に平然と嘘をつく
・行動に対する責任が全く取れない
・罪悪感が皆無 ・自尊心が過大で自己中心的
・口が達者で表面は魅力的
※引用元 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%97%85%E8%B3%AA
上記の定義は異常心理学や犯罪心理学での定義となりますが、上記のいくつかに当てはまる人は職場や日常生活でも存在します。
この記事では、犯罪心理学的に当てはまるサイコパスではなくでも、日常的に存在するサイコパスに近い人を「サイコパスな人」として解説しています。
サイコパスとソシオパスとの違い
サイコパスと似た言葉として「ソシオパス」があります。
ソシオパスは「社会性病質者」と訳されていて、反社会性パーソナリティ障害者とも呼ばれているサイコパスに共通する点もあります。
しかし、サイコパスが先天性であるのに対してソシオパスは後天性です。
またサイコパスになる原因は今のところ不明ですが、ソシオパスは過去のトラウマや家庭環境が原因と言われています。
さらに他人には全く無関心なサイコパスですが、ソシオパスは仲間と認識している人に対しては愛着があるという決定的な違いもあります。
サイコパスな人の特徴
サイコパスな人には以下のような特徴があります。
- 口が達者で自慢話が好き
- 自己中心的で共感力がない
- 自分の非を認めない
- 結果至上主義
- 嘘をつくことが平気
- 他人をコントロールしようとする
- 良心が欠如している
- 刺激を求めたがる
次にそれぞれの特徴を詳細に考えてみます。
口が達者で自慢話が好き
サイコパスな人は会話で相手を惹きつけることができる口達者という特徴を持っています。
初対面の人とでも会話が弾むので社交的で魅力的に見えます。
サイコパスな人は状況を把握する能力が高いので、初めてあった人の状況をすばやく感じ取って、その人に好かれそうな人として振る舞うことに長けているのです。
会話のもう一つの特徴としては、サイコパスな人は自慢話をしたがります。
利己的な性格のため会話でも自分が中心でなければ気がすみません。
また、自分を優秀だと思っていて他人を見下す傾向があるので、自分に自信があることからも自慢話をしたがるのです。
自己中心的で共感力がない
サイコパスな人は他人の気持ちに共感することができないので、利己的、自己中心的になるという特徴があります。
共感力の欠如はサイコパス最大の特徴とも言うべきものです。
これにより他人がどう感じるかということを気にしないで行動するので、サイコパスな人の特徴が現れるのです。
自分の非を認めない
自己中心的、自分は優秀だと考えているという特徴から、自分の非を認めないという行動に繋がります。
サイコパスな人は自分の非を決して認めないので、なにか失敗したとしても運が悪いせい、または他の人のせいにします。
結果至上主義
サイコパスな人は結果を出すためであれば、その手段を選ぶことはしません。
結果がよければ全てよしという考え方なので、結果を出すために他人を陥れることも平気でします。
場合によっては会社のルールやマナー、常識でさえ破ることも平気なので、犯罪者になりやすいというのもサイコパスな人の特徴になります。
ただし完全なサイコパスでない限り、一般的には社内規定違反やモラルに反する程度のことですんでいます。
嘘をつくことが平気
会社のルールやモラルを守らないサイコパスな人は、当然のように嘘をつくことも平気です。
嘘をつく理由はいろいろありますが、自慢するためや他人を利用して目的を達するために嘘をつくことに良心の呵責(かしゃく)を覚えるということはありません。
他人をコントロールしようとする
嘘をつくことに良心の呵責がない、結果至上主義、口が達者ということから、サイコパスな人は人を操ることも平気という特徴があります。
口が達者で嘘をつくのが平気なので、目的を達するために人を操ることも平気で、またその能力にも長けています。
良心が欠如している
サイコパスな人は良心が欠如している人も多くいます。
そのため非道徳的なことや反社会的な行動も平気で、他人の迷惑になるということには一切配慮しません。
良心の欠如の度合いによっては犯罪に手を染めるケースもあります。
刺激を求めたがる
サイコパスな人には常に刺激を求めていないと満足できないという特徴があります。
自分の欲求を満たすためにスリルやリスクを追い求めて、危険な行動をすることも平気です。
そのため刺激がない単調で地道な作業は苦手で、会社の中で言えば営業職に就きたがる傾向があります。
3種類のサイコパス
アメリカの精神医学会ではサイコパスの分類や診断基準を以下の3つに分類しているので参考までにお知らせします。
●A群:奇妙で風変わりに見える人
- 猜疑牲(さいぎせい)|妄想性パーソナリティ障害:不信感や猜疑心が強い。
- シゾイドパーソナリティ障害:非社交的で、他人への関心が乏しい。
- 失調型パーソナリティ障害:人と親しい関係を築けず、風変わりな行動や考え方をする。
●B群:感情的で不安・演技をしているように見える
- 反社会的パーソナリティ障害:反社会的で衝動的、向こう見ずな行動が特徴。良心の呵責がない。
- 自己愛性パーソナリティ障害:自分は特別な存在だと思い込み、傲慢で尊大な態度をとる。
- 境界性パーソナリティ障害:感情や対人関係が不安定で、衝動的な行動をとる。アルコールや薬物などの乱用、無謀運転など。
- 演技性パーソナリティ障害:注目されるために派手な格好をしたり、演技がかかった態度をとったりする。
●C群:不安定で怯えているように見える
- 回避性パーソナリティ障害:周囲からマイナス評価を極端に恐れ、対人関係を避ける。
- 依存性パーソナリティ障害:だれかに依存したいという想いが強く、何事も自分で決められない。
- 強迫性パーソナリティ障害:完全主義で、非常に頑固。融通性がない。
※参考文献:面白いほどよくわかる!犯罪心理学 内山絢子/監|西東社
上記の特徴にいくつか当てはまる人が周囲にいる場合は、なるべく関わり合いにならないように気をつけたほうがいいでしょう。
しかし同じ職場にいるといった場合は完全に避けることは難しくなります。
サイコパスのタイプ
次にサイコパスの精神医学的な分類ではなく、身の回りに存在するサイコパスな人を特徴別に分類してみましょう。
悪意があるタイプ
子供の頃に虐げられた経験があるので社会に対する怒りがあり、社会的地位を得るとそれまでため込んでいた復讐心を発動させるタイプ。
職場の上司がこのタイプであれば、弱い立場にある部下に対して横暴な態度となるので最悪。
ただし冷静な面がないのでペナルティを受ける可能性が高い。
強欲なタイプ
物欲が強く人から奪うことも好きなタイプ。
サイコパスな人は全般的に手段を選ばない上に執着心も強いので、物欲が目的になるとビジネスでは成功する可能性が高い。
成功するとブランド品で身を飾るなどで散財するが、常に失うことを恐れている。
名声を求めるタイプ
過去に受けてきた屈辱の反動で名声や社会的地位を求めるタイプ。
過去に屈辱を受けているので、だれにも侮辱させないために名声や社会的地位に執着している。
自分を侮辱する相手に対しては攻撃的になる。
危険愛好家タイプ
リスクが好きな「リスクテイカー」タイプで、ギャンブル好きが多い。
職場にいる場合は、営業やビジネスマンとして普通の人には思いつかないことで売上をあげようとするが、失敗することも多い。
詐欺や違法ビジネスで儲けようとする人もいる。
職場にいるサイコパスな人
サイコパスな人は周囲にたくさんいるわけではありませんが、全人口の1%~4%は存在すると言われています。
そのため、社員100名以上の会社にはひとり以上いるという計算になります。
いくらなんでもサイコパスが面接をパスするわけがないと考える人もいるかもしれませんが、サイコパスな人の特徴を考えると就職の面接を通過するのは簡単でしょう。
口が達者やで嘘も平気でつけるので、面接官を騙すことなどは難しくないからです。
一定以上の規模の会社に勤めている人は、社内に何人かサイコパスな人がいることは想定しておきましょう。
職場でサイコパスな人を見分ける
サイコパスな人は罪を犯しやすいので刑務所行きになる人もいますが、中には犯罪が発覚しないで一般社会で普通に仕事をしている人もいます。
つまりサイコパスな人は失敗して刑務所行きになるグループと、成功を収めるグループがあるのです。
成功を収めるサイコパスな人も刑務所にいるサイコパスな人も共通した特徴が多くありますが、成功するサイコパスな人には他とは違う特徴があります。
それが「慎重さ」です。
一般的なサイコパスには無責任さ、衝動性、不注意といった特徴が強く見られますが、成功するサイコパスはこれらの特徴が弱く、反対に慎重さという特徴がるのです。
そのため罪を犯していたとしても発覚せずに、刑務所行きにはならないケースが多いのです。
また、成功するサイコパスはストレスに極端に強いので、危機的な状況でも冷静さを保つことができます。
さらに恐怖心を知らないことや人を操ることに長けていることが、ビジネスで成功する要素となり成功する可能性が高くなります。
一般的なサイコパスの特徴の他に慎重さもある人は、職場にいるサイコパスな人である可能性が高くなります。
具体的には以下の点に注意しましょう。
嘘がバレても平気
サイコパスな人は嘘をつくことに罪悪感もないので、たとえ嘘がバレても平気です。
普通の人は嘘がバレるとごまかそうとしますが、そういった素振りも見せない人はサイコパスの可能性があります。
人のスキを突くのがうまい
サイコパスな人は人をコントロールするのが得意です。
そのため人の弱みや言葉尻を捕らえるのもうまく、スキを突いて人を自分の思うとおりに動かそうとするのです。
やたらと人のスキをついてくる人には注意しましょう。
他人の痛みには鈍感
サイコパスな人にとっては自分以外の他人は利用する道具としか思っていません。
そのため他人の痛みについては考えることもないのです。
他人が傷ついても無頓着な人はサイコパスであることを疑ってみましょう。
人間や社会に不信感を持っている
サイコパスな人は自分以外の人間を全く信用していないという特徴があるので、人間不信や社会に対しても信じていない特徴があります。
普段からあからさまに社会や人間そのものを批判している人には気をつけましょう。
利益で人を釣る
サイコパスな人は自分が損得でしか動かないので、他人を動かすためには利益という餌が必要だと確信しています。
人をものや利益で釣って動かそうとする人はサイコパスの可能性があります。
いわゆる「利益誘導」が得意で、口癖としては「これをやれば絶対に得する」「言うとおりにすれば他の人に勝てる」などがあります。
職場にいるサイコパスの対処法
職場にサイコパスな人やそれらしい人がいた場合、どのような点に気をつけて対処したらいいのでしょうか?
できるだけ関わりを持たない
サイコパスは平気で嘘をつきますが、それを見分けるためには3回連続で嘘をついているかどうかで判断しましょう。
1回や2回であれば、誤解もあることを考えると決定的ではありませんが、3回連続すれば常に嘘をついていると判断できます。
しかし、嘘つきであると判断してもそれを人前で追求したり責めたりすることはやめましょう。
サイコパスな人は自分にとって不利益な人間だと判断すると、あなたを攻撃してくる可能性が高いからです。
サイコパスと判断したらなるべく関わりを持たないようにするのが一番です。
話を真に受けない
サイコパスな人との関わりは同じ職場にいると完全に避けることはできません。
そのため会話をすることがあっても話を真に受けないということが大切です。
サイコパスな人は嘘をつくことも平気なので、特に調子のいい話については疑ってかかりましょう。
またサイコパスな人は話がうまく魅力的なところもあるので、嘘がバレても「誤解だったのかもしれない」「嘘を許せない自分が悪い」と思わせることもできます。
嘘がバレても平気な時点でサイコパスの特徴が現れているので、それ以上話を真に受けないということはとても大切です。
ひるまずに冷静に対処する
サイコパスな人は脅迫なども使い、人を支配しようとすることもあります。
あなたに対して見下したり、遠回しに脅したり、ということも考えられます。
そんなときでも感情的にならずに冷静に対応して、嫌がらせやいじめに発展した場合には会社の人事に相談するということも考えましょう。
サイコパスな人は相手が冷静さを失っていると判断すれば、コントロールしやすいと思うので、冷静さを保つことが特に大切です。
サイコパスは治療法がない
サイコパスは反社会性パーソナリティ障害と呼ばれているので、一種の病気であることは間違いありません。
しかし今のところ、決定的な治療法は確立されていません。そもそもサイコパスの原因すらはっきりしていない状態なのです。
また、先天的なものと言われているので、あなたがある日突然サイコパスになるということも考えられません。
サイコパスに対する一時的な対処法はありますが、下手に対応すると恨みを買ってしまい長い時間をかけて報復されることもあります。
不幸にして職場にサイコパスな人がいる場合は、なるべく関わらないほうが得策だということは間違いないでしょう。
サイコパスな人の数少ないメリット
サイコパスな人の特徴として自分だけのことしか考えずに、他人の気持ちを無視することができるという点があります。
この点から法律やルール、常識を無視した行動ができるという特徴があります。
つまりサイコパスな人には常識はずれ、あるいは常識を超えた発想や行動をすることで、それまでにない商品やシステムを作り出すことができる可能性があります。
実際に画期的なことを成し遂げた人の中には、サイコパス的な要素が見受けられた人もいるようです。
しかし、これはまれなことで一般的にはサイコパスが存在することでメリットはほとんどありません。
一般生活の中ではサイコパスな人は全く必要がないということは事実です。
まとめ
サイコパスな人は職場だけでなく周囲にいるだけで避けるべきタイプの人です。
サイコパスな人は自分の常識や経験では測れない行動をするので、なるべく関わらないのが最も無難な対処法です。
それでも職場にサイコパスな人がいる場合は、この記事を参考にして適切に対処してみましょう。
この記事がお役に立てれば幸いです。
1 世間知らず
2 頑固な
3 そうですねが口癖
4 話が通じない
5 ズレてる
6 強がりな
7 ひねくれ者
8 っていうかが口癖
9 人によって態度を変える
10 何を考えているのかわからない
11 失礼な
12 恥ずかしがり屋
13 仕事を教えない
14 不器用な
15 イキってる
16 劣等感が強い
17 仕事を押しつけられる
18 事なかれ主義
19 アグレッシブ
20 自虐的